「総合的な探究の時間」で「教育基礎」を選択している1年7組の生徒たちは、9月22日(水)5限、6限に、京都教育大学教育学部 数学科教授 黒田 恭史 先生の講義を受講しました。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、これまでのような対面授業を行うことができなくなった学校現場は一気にネット環境が整い、本校もオンライン授業を行ってきました。このような状況をふまえて、5限目は「オンライン学習の可能性」についてお話いただきました。最初の緊急事態宣言で学校や大学が休校になった時、児童、生徒、学生に多くの課題が出されました。しかし、授業を受けていないために出された課題が解けず、困っている子どもがいると相談されたことがきっかけで、黒田先生は、これまで1200本以上の授業動画を作成し、配信されてきました。今日本には、学びたくても学べない状況にある不登校児童や外国籍の子どもたちが数多くいます。この子どもたちの学びを支えるために、黒田先生は、身近な台所にある道具などを使っての算数動画や多言語での算数動画など、さまざまな工夫を凝らした動画を配信されており、教員を志す生徒たちにとっては、これからの教育について考え、学ぶことの多い時間となりました。6限目には、黒田先生の著書『ブタがいた教室』から、なぜ大きく成長するブタを飼ったのか、児童がブタを飼うことでどのような変化があったのか、また、先生への反発があったことなどをお話いただき、改めて「いのち」について考え、時間が経過することで育つことや学ぶことがあるということを考えるきっかけとなりました。