2018年(平成30年)4月12日(木)、合気道部が部活動紹介の一環として中庭で演武を披露しました。
 本校には全国的にも珍しい合気道部があります。合気道は柔道・剣道・空手と並ぶ日本を代表する武道の一つ。その歴史はまだ浅く、戦後になって広まりました。他の武道とは違い、合気道には試合がありません。したがって、相手を傷つけたり、痛めつけたりすることはありません。日頃の鍛錬の成果を、試合ではなく演武という形で競います。今日はその一部を披露してくれました。
 本校では今日、1年生対象のオリエンテーションを実施しました。午後からは生徒会が主催して部活動紹介を行いましたが、それに先だってお昼休みに中庭に畳を敷き行いました。中庭を取り囲む校舎の教室や廊下の窓からは、たくさんの生徒が顔をのぞかせて演武に見入っていました。午後から授業があるため、時間的にはわずかではありましたが、迫力のある演武に大きな拍手がわき起こっていました。
 もしかすると、見ている分には簡単そうに思えたかもしれませんが、それは日頃からの鍛錬があって初めてなせる技です。特に武器を用いた演武は、一歩間違えば大けがにつながります。お互いに相手を信頼していなければ、決してあのような演武はできません。お互いを尊重し合い、理解し合っているからこそできるものなのでしょう。
 本校の合気道部は「吾勝(あがつ)」を部訓として活動しています。「吾勝」とは「克己」と同じような意味の言葉です。「吾(われ)に勝つ」、つまり、自分に打ち勝つことを意味します。これは試合を通して相手に勝つこと以上に難しいことでしょう。「演武」は武を演じると書きますが、演じている自分を「見せる」とは、自分に対する甘えを捨てた、自分に厳しい自分、つまり、「吾勝」なのかもしれませんね。
 合気道部の皆さん、すばらしい演武を披露してくれてありがとうございました。1年生の皆さん、いかがでしたか。今日、演武を披露してくれた先輩は、全員初心者から始めた人ばかりです。皆さんも、高校から何かを始めたいと思っている人がいれば、合気道部の活動を見学してみてください。新しい自分が見つかるかもしれません。

武道の基本はまず礼です 軽く見えますが基本ができているからこそです 武器を使った演武 気を抜くと大けがをします
さすがに3年生の演武は迫力があります   中庭に大きな拍手が響いていました

合気道部の皆さん、すばらしい演武をありがとうございました。演武が終われば普通の青春真っ直中の高校生です。