2023年(令和5年)3月5日(日)から3月21日(月)までの17日間の日程で、フランス姉妹校短期派遣研修を実施します。
 訪問先は、フランス第2の都市リヨン市の南に位置するアノネー市にあるボワシ・ダングラ高校です。フランス姉妹校への派遣研修は隔年で実施していますが、前回の研修は新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、安全面に配慮して見送りとなりました。今回の研修は4年ぶりとなります。今回の研修には、2年生3名、3年生6名、引率教員2名の計11名が参加します。

今回の訪問の様子を随時更新いたしますので是非お楽しみ下さい。

フランス姉妹校派遣日程.pdf [ 117 KB pdfファイル]

 

各日程をクリックするとページ内のリンクへ移動します。

3月5日(1日目)

3月6日(2日目)

3月7日(3日目)

3月8日(4日目)

3月9日(5日目)

3月10日(6日目)

3月11日(7日目)

3月14日(10日目)

3月15日(11日目)

3月16日(12日目)

3月17日(13日目)

3月18日(14日目)

3月19日(15日目)

3月20日(16日目)

 

3月5日(1日目)

 いよいよ出発の日となりました。新型コロナウイルス感染症の影響で中断されていたフランス姉妹校訪問が4年ぶりに再開されます。

 本校の姉妹校はボワシ・ダングラ高校(Lycée Boissy d’Anglas)。2001年より相互訪問をしてきました。リヨン近郊のアノネー(Annonay)という町にある学校です。アノネーは熱気球による世界初の有人飛行で有名です。ボワシ・ダングラ高校では日本語の授業が選択でき、それを目当てに入学してくる生徒もいます。

 今回派遣される生徒は9名(2年生3名、3年生6名)。2名の引率教員を伴いフランスへと向かいます。引率は国際教育部長(英語科)とフランス語が堪能なALTが担当します。

まずは大阪国際空港(伊丹)を出発し羽田空港に向かい、そこからパリを経由してリヨンへ。空港で姉妹校の担当教諭が出迎えてくださる予定です。どんなホストファミリーなのか皆ドキドキです。

 写真は伊丹空港での出発の様子です。

学校長からのお見送りです。 今回の訪問団
  戸田先生、オリビア先生、引率よろしくお願いします!
  旅のご無事を祈っております!
   
   
   
   
   

3月6日(2日目)

 リヨン空港に降り立つと、姉妹校交流の担当のギヨーム先生とエレンヌ先生、そしてホストスチューデントたちが出迎えてくれました。ギヨーム先生は過去2度本校を訪れたことがあります。久々の再会に笑顔がこぼれます。リヨンは「星の王子様」で有名な作家サンテグジュペリの生誕地です。空港の名前にもなっており、敷地内には銅像もあります。まずはその前で記念写真をパチリ。

   

 空港からバスでフランス第二の都市リヨンに移動し、みんなで市内を観光しました。まずフルヴィエール聖堂を訪れ、中で礼拝を見学した後、高台からの景色を楽しみました。その際、昨年まで本校でフランス語を教えておられた橋野勇一先生が新婚旅行でちょうどリヨンを訪れておられ、わざわざご挨拶に来てくださいました。橋野先生にフランス語を教えていただいていた生徒もいて、ちょっとしたサプライズとなりました。

 
   
   
   

 その後、古代ローマ時代の円形劇場の遺跡を訪れ、そこでホストスチューデントの皆さんが用意してくれていたお弁当を食べた後、ルネサンス時代の雰囲気を肌で感じる旧市街とローヌ川を渡った新市街でショッピングをしました。旧市街のお菓子屋さんでは、ブリオッシュ・プラリュリーヌというリヨンで有名なスイーツを試食させていただきました。C’etait bon!(セテボン(おいしかった!))さすが食の都と言われるリヨンです。

 その後バスで学校に行き、生徒たちはそれぞれのホスト宅へと向かいました。日本を出発してから長い一日となりました。さあいよいよホームステイ生活が始まります。皆さん、交流頑張ってください! 明日は学校初日です。

   
   
   
   

3月7日(3日目)

 まずは歓迎行事です。姉妹校の校長先生のご挨拶の後、引率教員と本校の代表生徒の挨拶がありました。その後記念品の交換があり、本校からは張り子のうさぎを贈呈しました。その後ホスト生徒の代表者が英語と日本語で歓迎の挨拶をしてくれました。

 

 

 その後は徒歩でアノネー市内観光。案内役は歴史の先生でもあるギヨーム先生。まずは学校の名前となっているボワシ・ダングラの銅像へ。ボワシ・ダングラはフランス革命の時代に活躍した地元の貴族で、民衆の怒りを鎮めるために尽力した人物だそうです。アノネーは有人熱気球による史上初の飛行が行われた場所。町中にも気球の壁画や気球の開発に関わったモンゴルフィエ兄弟の銅像がありました。吊り橋や水管式蒸気機関の発明者であるマルク・スガンも、モンゴルフィエ兄弟と同じアノネー出身で、銅像が建てられています。ツアーの最後のあたりでギヨーム先生からのサプライズで、マカロンのプレゼントもありました。Merci, Guillaume-sensei! 石畳のある旧市街の古い町並みがとても印象的でした。

 

 午後からは授業に参加する予定でしたが、なんと、ストライキとデモの影響で多くの生徒が来ることができず、休校になってしまいました。最近フランスでは、年金の受給年齢を引き上げるという政府の発表に抗議して、各地でストライキとデモが多発しています。学校の周りでも、のぼりやプラカードで抗議する大規模なデモ行列を目にしました。納得できないことには抗議の意思を示すというのは、フランス革命以来の伝統なのでしょう。

 帰れなくなったホストスチューデントのところにステイしている本校生徒たちは、お家の方が迎えに来るまで、学校の中にある娯楽施設で、サッカーゲーム、卓球、ビリヤードを楽しみました。明日はストライキやデモはないそうですので、授業に参加できそうです。

 

3月8日(4日目)

 午前は「シネマワークショップ(第1回)」。学校の近くの公民館のような施設で、姉妹校での生活を動画、画像で編集していきます。講師は映像を作成する会社にお勤めのブリス(Brice)先生。映像作品の作成で大事なことを教えていただきました。まずテーマを決めてからスマホを縦に使うか横に使うかを決めること、映像を通して何を伝えたいかを常に意識すること、映像、動画の3パターン「近景」「中景」「遠景」をどう使い分けるかということ等について講義を受けました。

 講義の後は、施設の中や外で動画、画像を撮る練習をして、その後、撮影した画像、動画にブリス先生がコメントしていきました。来週第2回目のワークショップがあるので、それまでに画像、動画を撮り溜めておくことになります。どんな作品ができあがるか楽しみです。

 水曜日の午後は授業がないため、下校しホストファミリーと過ごします。この機会に家族の方々と交流を深めてください。明日はアビニョンへの1泊旅行に出かけます。

 

 昨日載せられなかった話題をひとつ。校舎内を歩いていると、過去の訪問の際に本校から贈られた記念品が展示されている場所を発見しました。また、別の部屋では過去の相互訪問の様子を紹介するパネルが置かれていました。そこにはこれまで参加した多くの生徒たちの顔が写っており、改めて交流の長さが感じられました。

 

3月9日(5日目)

 さあ、南仏のアビニョンへの1泊旅行に出かけます。朝8時過ぎに学校に集合し、9名のホストスチューデントとその他11名の生徒たち(全員11月に本校に来校予定)と一緒にバスで南に向かいます。

 アビニョンへの途中、ヌガー工場に立ち寄りました。ヌガーはプロヴァンス(南仏)の名産菓子。ハチミツや砂糖、水飴をアーモンドなどのナッツやドライフルーツと一緒に固めて作ります。工場ではヌガーの歴史を学び、実際に作っているところを見学しました。試食があり、お土産に買う生徒も多くいました。個人的には、ヌガー・ノワール(ハチミツたっぷりの硬めのもの)が気に入りました。

 その後1時間ほどでアビニョンに到着。中世の遺跡が多く残る町です。「橋の上で輪になって踊ろう♪」という歌詞でおなじみの「アビニョン橋の上で」の舞台となったサン・ベネゼ橋が有名。また、歴史的には、ローマ教皇庁と対立したフランス国王が、教皇庁を強制的にこの地に移しその支配下においた「アビニョン捕囚」という出来事で知られた町でもあります。

 まず教皇庁の敷地内の公園でホストが用意してくださったお弁当を食べ、その後、教皇庁を見学しました。1人1台タブレット端末を持って、昔の様子もバーチャルで体験しながら、お宝をゲットしていきます。楽しみながら見学できました。

 その後サン・ベネゼ橋へ。アノネーにも流れるローヌ川にかかっています。橋の上でフランスの生徒たちが「アビニョン橋の上で」を歌いながら踊ってくれました。

 

 夕食は、古い建物を改装したおしゃれなイタリアレストラン。ギヨーム先生のチョイスです。「めっちゃおいしい!」と日本語で自画自賛しておられました。おいしさのあまり、デザートを何個もおかわりする生徒も。

 宿は青少年研修センターのような施設。4~6人部屋でフランスの生徒と同室で宿泊します。ウノやボードゲームで夜遅くまで盛り上がっていた様子。交流はさらに深まったようです。

 

3月10日(6日目)

 2日目は、施設で朝食を摂ってから出発です。クロワッサンやフランスパンでお腹を満たします。クロワッサンすごくおいしかったです!アビニョンから少し北に向かい、アルデッシュ県での見学です。このあたりは渓谷地です。まず上からの絶景を楽しみました。野生の山羊も登場し、引率のオリビア先生がりんごをあげる場面も。次に、神秘的な岩の天然アーチ「ポン・ダルク」に向かい、近くの河原を散策しました。

 

 昼食は、この地域にある、本校姉妹校のボワシ・ダングラ高校と交流がある中学校(COLLEGE HENRI AGERON)の食堂でいただきました。ちょうど休憩中だった中学生たちは、本校生に興味津々。中学生からプレゼントをもらった生徒までいました。

 その後は、Chauvet(ショーヴェ)洞窟へ。有名なラスコー洞窟よりかなり古いこの洞窟は世界遺産にも登録されており、約3万6千年前の壁画が見学できます。暗闇に浮かび上がる壁画を見て太古に思いをはせました。洞窟見学前には資料館も見学しました。当時生きていた動物の大きさには圧倒されました。

 今回の1泊旅行は、フランスの歴史、自然を満喫する旅となりました。フランス人生徒との仲も確実に深まりました。この旅行をはじめ本校受入れに関する費用は、11月に来校予定の生徒たち20名の保護者の皆様が負担してくださっています。保護者の皆様に感謝申し上げます。

 

 週末はホストファミリーと共に過ごす時間です。皆さんこの機会に日本のこともたくさん教えてあげて交流してください。ちなみに、私はギヨーム先生、オリビア先生はエレンヌ先生のお宅にステイさせていただいています。日々の交流とても楽しいです。「みんなちがって、みんないい」ですよね!

 

 A lundi! それでは、また月曜日!

 

3月11日(7日目)

 今日登校後、生徒に週末のことを聞くと、動物園に行ったり、別のお宅に招かれて一緒に料理を作ったりと様々でした。話す様子から、ホストファミリーとの距離がかなり縮まったことがうかがえました。

 まず、校外のおしゃれなスタジオに場所を移し「ダンスワークショップ」です。講師はリサ先生。ギヨーム先生の教え子さんだそうです。「スイング」(1920~30年代、アメリカ発祥)というダンスに挑戦しました。初めは一人で練習し、次にペアの練習に臨みます。最初はなかなかうまくいきませんでしたが、リサ先生の熱心なご指導で、最後にはなんとか形になりました。ダンスの後は輪になって、感想を話し合ったり、リサ先生に質問したりしました。ギヨーム先生とエレンヌ先生も参加し、みんないい汗をかきました。

   

 

 午後1時からの昼食までに時間があったので、みんなで学校近くのスーパーマーケットに行きました。みそ汁やのりなどの日本食も売られていて、また、お寿司を実演販売しているコーナーもありました。お寿司は日本のものとは微妙に違っていました。

 

 

 午後からは、1年生と3年生の日本語の授業に参加しました。日本語のご担当は岡田眞琴先生。1年生の授業では、お互いの自己紹介の後、本校生徒がフランス人生徒の質問に答えました。最後にフランス人生徒が「天空の城ラピュタ」の主題歌を日本語で歌ってくれました。3年生の授業では、自己紹介と質疑応答に加えて、ジェスチャーか絵を使って紙に書いてある日本語をあてるゲームをしました。フランスの生徒たちは「授業が終わった後何をしますか?」「好きなフランスの食べ物は何ですか?」等の質問を一生懸命日本語で聞いていました。日本語や日本のことを学校で教えるという大変貴重な経験ができました。

 

   

3月14日(10日目)

 午前は紙博物館の見学です。アノネーは老舗紙メーカーのキャンソン社発祥の地。創始者のモンゴルフィエ家はその紙を使って気球の開発にも携わっていきました。それが、モンゴルフィエ兄弟の世界初の熱気球による有人飛行につながっていきます。

 まずキャンソン社についてのビデオを見て紙づくりの歴史について勉強しました。次に昔のやり方で紙漉きをする体験をしました。自分で漉いた紙は後で、紙漉き体験の証明書となって最後に全員に配布されました。紙漉き体験の後は、紙づくりが機械化されてゆく様子を、実際に使っていた機械を動かしながら、ガイドの方が説明してくださいました。

 最後に、モンゴルフィエのご子孫の方が自ら熱気球の歴史について教えてくださいました。今でも、最初の有人熱気球飛行の様子をいろいろな場で再現しておられるとのことでしたが、その際、気球はその当時と同じように紙で作るそうですよ。また、日本のテレビスタッフが博物館に取材に来たこともあったとのことでした。

 

 午後は主に2年生と3年生の日本語の授業に参加しました。在リヨン領事事務所の都築和仁様と西川由里子様が交流の様子を参観に来られていました。西川様は奈良の公立高校ご出身ということで、大変親近感を感じました。授業の内容はフランス人生徒の名前を、本校生が漢字で書いてプレゼントするというものでしたが、漢字の意味をフランス人生徒に説明するのに四苦八苦。普段なにげなく使っている漢字の意味が意外とわからないことに気づかされました。2年生の授業の最後にはフランス人生徒たちが「ツバメ」という歌を日本語で歌ってくれました。その歌声を聞いて感動のあまり泣き出す生徒もいました。授業の際、着物を着て披露したフランス人生徒もいました。

 

 フランスで感じたことをひとつ。フランスの方々は大変話好きで議論好きです。だから、一つのことを決めるのに、ああでもないこうでもないと、とても時間がかかります。また、人に招かれて帰る時「では、帰ります」と言ってからが長い!延々と話が続き、半時間くらい経ってしまうのはざらです。私たちとは違いますが、これも「みんなちがって、みんないい」ですね!

 

3月15日(11日目)

 午前は、前と同じ郊外の場所で「シネマワークショップ」の続き(第二回目)です。撮り溜めた画像、動画を編集して作品にしていきます。3人のグループに別れて作業をします。普段はスマホで編集作業を行ってる人が多いと思いますが、今回はパソコンかiPadを使います。初めてのソフトを使っての作業でしたが、講師のブリス先生と助手の方のおかげで、それぞれすばらしい作品ができあがりました。最後に日本風にお辞儀をしながらお礼を言ってから、ワークショップは終わりました。

午後はホストファミリーと過ごし、午後5時頃半再び学校に集まり、共に送別行事に参加しました。受け入れていただいた感謝の気持ちを学校紹介やパフォーマンスで表します。ホストスチューデントやホストファミリーの方々の他にも11月に本校に来校予定の生徒や日本後を選択している生徒も招待されていました。

 引率と本校生徒の挨拶の後、まずは英語で学校紹介。次に日本クイズ。「うどんはどちらでしょう?」「富士山の高さはどれくらいでしょう?」等の問いにAかBかで答えていきます。勝ち残りで、最後はオリビア先生とジャンケンをして勝った人から賞品を選びました。その後研修中の様子がスライドショーでスクリーンに映し出され、思い出話に花が咲きました。それから、書道のパフォーマンス。昨日の日本語の授業で本校生が考えたフランス人生徒の名前の漢字を書いていると、フランス人生徒や保護者の方々は興味深そうに筆の動きを見ていました。最後はカラオケ大会。フランス人生徒が、日本語の授業で披露した歌などを歌って盛り上がりました。ホストの皆さんが持ち寄ってくださったおいしい料理もいただきました。以前姉妹校交流に関わっておられ、今は他の学校の教頭をしておられるパスカル先生も来てくださいました。全員が笑顔いっぱいの楽しいひとときでした。

フランスに来て感じたことその二。

こちらに来てから、初めの予定がかなり変わりました。日本では予定を立てるときに、何時から何時まではこれをするいう風に細かく決めますよね。こちらでは、予定は大まかにしか教えていただけず、変更も多いです。また、時間通りにいかないこともたびたびあります。日本のやり方に慣れている私たちには驚きですが、これがこちらのやり方。こういう違いについて学ぶことも海外研修の意義のひとつです。

 

学校での行事も残りあと1日です。

 

 

3月16日(12日目)

 学校での最終日です。まず美術ワークショップ。講師はミッシェル先生。ミッシェル先生は地域の子どもたちに美術を教える先生。奥様が以前ボワシ・ダングラ高校に勤めておられた縁で、4年前に続きワークショップをしてくださいました。ご自宅の中に作られたミニ美術館で、自らが模写した絵画を使って、美術の歴史を説明していただきました。その作品の精巧さには目を見張ります。絵にもよりますが、完成までに1年はかかるとのことでした。

 グループに別れて「古代」「中世」「近代」の芸術ワークショップを体験していきました。古代ワークショップでは洞窟壁画風の絵、中世ワークショップでは葛飾北斎等の版画、近代ワークショップでは、モナリザ等の絵を完成させました。オリビア先生はムンクの叫びの版画に挑戦しました。

 

 最後の昼食はそれぞれで。食堂で食べたり、暖かかったので、校庭でお弁当を食べる生徒もいました。校庭では本校生徒とフランス人学生が集まり談笑する姿が見られました。

 午後はホストスチューデントと一緒に授業参加。英語や歴史等の授業に出てからそれぞれ帰宅しました。家に帰れば荷づくりが待っています。明日はいよいよアノネー出発です。

 

 フランスに来て感じたことその三。

 フランス人は知らない人に対してもよく挨拶します。店の人やすれ違う人が Bonjour! と声をかけてきます。それに対して笑顔で挨拶を返します。また、家族や親しい間柄では、相手の頬と自分の頬をくっつけながら「チュッ」と口で鳴らすキスをするビズと呼ばれる挨拶をします。フランスでは挨拶が大切にされています。

 

3月17日(13日目)

 午前6時に学校に集合し空港に向かいます。まだ暗い学校にはホストファミリーの方々が来られ、別れを惜しみます。不安だった最初の出会いから、今ではすっかり「家族」の一員となっています。それだけに別れはとても辛いです。自然と涙が溢れます。ぜひ日本かフランスで再会したいと願います。後ろ髪をひかれる思いでバスに乗り込み、また帰って来るぞと決意します。ギヨーム先生がリヨン空港まで一緒に来てくださいました。11月の再会を約束して別れを告げました。ボワシ・ダングラ高校の皆さん、本当にありがとうございました!

 花の都パリに到着!大町典子様のガイドでパリの旅が始まりました。まずはシャンゼリゼ通りにあるマクドナルドで昼食です。タッチパネルで注文し、ハンバーガーをぱくつきます。環境に配慮し、ドリンクにプラスチック製のストローはついていません。ちなみに、フランスではマクドナルドのことを「マクド」と呼ぶことも多いそうですよ。フランス人は関西人?その後少しシャンゼリゼ通りをプラプラ、いわゆる「シャンブラ」しました。ルイヴィトンのビルの屋上に芸術家の草間彌生さんの巨大なオブジェが!すべてがおしゃれに見えます。だだ、ごみ収集業者の方々のストライキの影響で、街中がごみであふれていて少し驚きました。続いて凱旋門、そしてエッフェル塔へ。その存在感には圧倒されます。

 その後、コンコルド広場を通り、パリでおなじみのデパート「モノプリ(Monoprix)」で買い物してからホテルに到着です。夕食はホテルで3コースのディナーを食べました。メニューはサラダとキッシュロレーヌ、ローストビーフとインゲン豆とフライドポテト、フォンダンショコラ。全員がそろっての初めての食事となり、ボワシ・ダングラ高校での話に花が咲きました。

今日は朝早くから目まぐるしい1日でした。しっかり休んで明日に備えましょう。

 

3月18日(14日目)

 ホテルで朝食をとった後、バスでルーブル美術館に向かいます。教科書で見た絵や彫刻の本物がここにあります。ミロのビーナスやモナリザ、古代エジプトの遺品など、その迫力に息をのみます。とくにモナリザの周りには人だかりが。

 お昼ご飯はルーブルのフードコートで。本校の卒業生で現在フランスの大学で勉強している田中千秋さんと元留学生のアクセル・マルティノー(アクスー)さんが来てくれました。田中さんは8年前この研修に参加したのが縁で今フランスで学んでいます。

 

 次にバスでサントシャペル教会へ。パリ・セーヌ川のシテ島にあるこの教会では、パリ最古のステンドグラスを見ることができ「美しすぎるステンドグラスの教会」として有名。薄暗いらせん階段を上っていいくと、色鮮やかなステンドグラスが視界に広がりました。

 その後徒歩でノートルダム大聖堂へ。4年前の研修でも訪れましたが、その直後火事に遭い、現在もまだ修復中です。ノートルダム はフランス語で「私達の貴婦人」という意味で、聖母マリアを指しています。 

 そして徒歩でカルチエラタン(Quartier Lain)へ。途中セーヌ川を見ると遊覧船が。カルチエラタンは学生街として有名な地区で、シェークスピア・アンド・カンパニー書店などの書店が多く、古いカフェもたくさん残っています。パリで一番古いル・クロコープやアメリカの作家ヘミングウェイも頻繁に訪れたレ・ドゥ ・マゴなどが有名です。コーヒーとお菓子のいい香りがしてきます。

 夕食はホテルから徒歩5分程のイタリアンレストラン。シーフードが中心のメニュー。昨日と同じように全員そろって食べました。味は…とても独創的でした!

   
   

小雨は降りましたが過ごしやすい1日でした。今日もよく歩きました。

 

3月19日(15日目)

 昨日と同じくホテルで朝食後、バスでヴェルサイユ宮殿へ。ヴェルサイユ宮殿は、ルイ14世によって建造された、バロック様式の豪華な建物と広大な美しい庭園で有名な宮殿です。ルイ14世、ルイ15世、マリーアントワネット等の当時の生活が偲ばれました。なかでも「鏡の回廊」は有名。当時製造可能だった最大の鏡を多数使用した回廊は、今でも光り輝いていました。小雨模様でしたが、広大な庭園も望むことができました。

 

 次はバスでモンマルトルの丘へ。麓からケーブルカーで上まで上り、昼食を各自済ませます。ちなみに、オリビア先生は、砂糖とレモンのクレープを食べておられました。モンマルトルは芸術家の街。かつてゴッホやピカソも住んでいた地区。赤い風車の建物「ムーランルージュ」でおなじみ。路上には似顔絵描きや、バイオリンやアコーディオンのパフォーマーもいて、芸術の香りが漂います。大町さんのガイドでモンマルトルを象徴する地を巡り、最後にサクレクール寺院を見学しました。寺院の中には着物姿の日本人女性の壁画があり驚きました。

 その後、有名なラファイエットデパート付近までバスで移動して、ショッピングを楽しみました。デパートの屋上からはパリが一望できました。おしゃれなお土産がたくさん買えました。

 バスでモンマルトルの夕食場所へ。パリで最後の夕食です。今回は老舗のカフェ WEPLER で正統派フランス料理をいただきました。フランベ(アルコールに火をつけて調理する)のパフォーマンスも飛び出し、フランスのカフェ文化を堪能しました。帰り際に清掃業者の方々が路上のごみを回収しておられました。やっと美しいパリが帰ってきます。

 その後ホテルに帰り、3日間お世話になったガイドの大町さんを囲んで記念写真を撮りました。大町さんのおかげで、私たちのパリ研修は一生忘れられないものになるでしょう。様々なことに臨機応変にご対応いただき誠にありがとうございました。

明日はいよいよ帰国です。無事に荷づくりできるかな? Bon chance!(頑張って!)

 

3月20日(16日目)

 長かった研修もまもなく終わりを迎えます。今日の午後パリを発ちオランダのアムステルダムに向かいます。アムステルダムで乗り継ぎ、ソウルを経由して関西空港に帰ります。移動日のためレポートはお休みです。

パリで気づいたことを一つ。

街中で電動キックボードに乗っている人を多く見かけます。至る所にキックボードステーションのような場所がありレンタルできます。スマホのアプリに登録しレンタルします。別のステーションに乗り捨て可能です。電動自転車や普通の自転車もステーションに置いてあり、市民の足となっています。ストライキのために電車が動かなくなった時に利用する人も多いようですよ。たまにかなりスピードを出して走っている人がいてひやひやします。いつ来ても新しい発見があるパリです。

ちなみに、こちらでも桜咲いてます!

 

 

3月21日(17日目)

無事帰ってきました! 

3月21日(火)午後7時過ぎに、関西国際空港に到着しました。

長時間のフライト、お疲れ様でした。まずはゆっくり体を休めつつ、お家の方々にお土産話をたくさんしてあげてください。2年生の皆さんは明後日の修了式を忘れずに。3年生の皆さんは研修を振り返ってアンケートに答え、その回答を「報告用紙(含 写真)」とともに郵送してください。

ボワシ・ダングラ高校の皆さん、旅行会社の皆さん、その他この研修に関わっていただいたすべての皆さんに感謝です。本当にありがとうございました。Merci beaucoup, Boissy d’Anglas!

研修に参加した皆さんは、感謝の気持ちを忘れないようにしてください。

次は、11月にボワシ・ダングラ高校の皆さんを高取国際高校に迎える番です。現地で受けた恩を返しましょう。両校の友好関係が末永く続くことを願っています。

3/14の日本語の授業で地元新聞社の取材を受けた際の記事を載せておきます。

 

ホストファミリーとしてご協力いただける方は、お子様を通じてお申し出ください。