9月1日 2学期始業式

校長先生の式辞
 1学期の終わりに初代紀州藩主の徳川頼宣の話をしました。将軍家で跡継ぎがいない場合は、紀州藩、尾張藩から養子を出すことになっており、実際に紀州藩からは八代将軍吉宗、十四代将軍家茂の二人が将軍になりました。家茂は四歳で紀州藩主、十三歳で征夷大将軍になります。幼いころは、動物をかわいがる心の優しい性格で、同時に自分の生まれついた立場も理解していたようです。藩主となってからは殿としてどうふるまわなければならないか自覚し、並々ならぬ決意と努力をした人でした。紀州藩主の時はまだ小学生ほどの年齢でしたが、ある日、藩主として剣術の稽古を見に行くと、張り切った家臣のひとりが勢い余って家茂にぶつかってしまいました。慌てて謝ったところ、家茂は「大事なし」と許してくれたのですが、その目は涙でいっぱいだったそうです。本当は痛かったけど泣いてしまったら家臣が罰せられると思い堪えていたのです。

 また先日、北海道の離島にある定時制高校に関するテレビ番組が放映されていました。ある生徒は漁師に憧れ、寮に入ってその高校に入学しました。親元を離れて暮らすことで苦手だったコミュニケーションもうまくなり、今ではその島の漁師さんに漁につれていってもらい、漁師としてその島で生きていくことの覚悟を決めています。その漁師さんも船も技術もその生徒に譲ってやりたいと思うようになっています。
 将軍も高校生も、人は気持ちひとつで変わることができます。みなさんも自分に期待し、努力し、周囲の期待に応えられるよう、毎日を大切に過ごしてください。2学期は学校行事もたくさんありますが、よりよいものになるよう1人1人が考えて頑張りましょう。

生指部長講話
 テレビで大学生が大麻で逮捕されたニュースがありました。薬物の中で大麻が七割を占め、ゲートウェイドラッグとも言われています。大麻より覚醒剤は中毒性が高く、大麻から始まって薬物中毒になってしまいます。誘われても断るようにしましょう。
 今日9月1日は防災の日です。ちょうど百年前に関東大震災が起こりました。2学期は火災を想定した避難訓練を予定しています。災害はいつどこで起こるかわかりません。もしものときを想定し、自分で考えて避難できるようになってください。

消費者教育講座

 9月7日(木)、奈良県消費生活センターから講師先生をお招きし消費者教育講座を実施しました。令和4年4月に成年年齢が引き下げられたことに伴い、消費生活センターに寄せられる相談を基に、トラブルの実態やクーリングオフなどの契約に関して未成年と成人による相違点を講義いただき、消費者トラブルに遭わない方法を学びました。後半はチョコレートの原料となるカカオを題材としたフェアトレードについても説明をしていただき、エシカル消費や消費者市民社会に関する知識を深める機会になりました。スライドや映像を用いて多くの事例を取り上げて説明をしていただき、実りのある講座になりました。

 

ボウリング大会

 9月8日(金)、ボウリング大会が開催されました。毎年楽しみにしている生徒が多く、初心者、上級者を問わず楽しくプレーしていました。また、生徒同士で褒め合ったり、声援を送り合ったりと、行事を通して絆が深まったように感じました。学校行事の多い2学期ですが、今後の行事につながる楽しく盛り上がった一日となりました。

 

第2回 避難訓練

 9月27日(水)、本年度2回目となる避難訓練を実施しました。前回は地震を想定した避難訓練でしたが、今回は火災を想定した避難訓練でした。口や鼻をマスクやタオルで覆いながら避難する様子が見られました。9月は防災月間ということもあり、生徒の防災に対する意識が高められたこと思います。