令和元年度第2学期始業式を迎えて 令和元年9月2日(月)

 令和元年度、2学期の始業式を迎えました。今日、こうして元気に登校してきてくれたこと、大変嬉しく思います。
 2学期を迎えるに当たって、2つの話をします。

 1つ目は、「面白い」話です。以前に、薬師寺の大谷徹奘さんの話を聞いて、大変印象に残っているお話です。
  明日から、2学期の授業が始まります。授業中は、どんな姿勢で受けていますか。
 まず、①自分の嫌いな授業中の態度をしてください。次に②自分がいちばん好きなことをやっている時の態度をしてください。
 ①つ目は、腕組みをして目を閉じ、下を向く、まさに、面(かお)が倒れて「面倒」の姿となります。面倒という言葉は、口にすると自分で自分をふさいでしまうのだそうです。
 ②つ目は、目標をにらみつけるような眼差しの顔をしてくれています。昔から目標を太陽に譬え、その太陽に照らされ、光が当たって、面(かお)が白(あかる)くなるので面白いと言うそうです。面白い=興味を持ってみつめている。これがまさに「面白い」姿と言えますね。
  1学期の授業参観で、皆さんが、とても積極的に授業に臨む態度が印象的でした。今日の皆さんの顔も、上を向いていてとても明るく見えます。「面白い」表情でいてくれて、とても嬉しく感じています。勉強も仕事も、面白くやるとどんどんはかどるようです。
 面倒を繰り返していると無感動になり、行動できなくなってしまいます。「まあいいや」と一歩引き、「もういいや」とあきらめて、「どうでもいいや」と捨ててしまう。こんな生き方してて、本当にいいのでしょうか。「ここまで」と思ったら、「そこまで」です。
 面白くやるためにはどうすれば良いか?その点、人は良い性質を持っています。一生懸命やれば、それが面白くなってきます。これが人なんです。では、一生懸命やるためには?とりあえず行動してみるということでしょう。踏み出せばその一足が道となります。
 「面倒だな」と思うより先に「面白いな」と言えるようになりたいですね。授業を面白くし、生徒の皆さんの心に火を付けるにはどうするか。これは、私たち教員もしっかりと向き合っていきたいと思います。

 2つ目は、「言葉はブーメラン」という話です。
  「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」をはじめ、数多くのヒット曲を生んだ阿木燿子(ようこ)さんをご存じでしょうか。阿木燿子さんは、作詞家、エッセイストとして活躍されましたが、かつて、新聞で、言葉の持っている力について、「言葉は、人を呪(のろ)うことも、祝福することもできる大きな武器。大切にしなければ。」「自分が発した言葉は、自分自身に返ってくる。言葉はブーメランです。」と書いておられました。
  夏休みに入る頃に、吉本の芸人の方が、いわゆる闇営業で報酬を手にしたか否か、当初は、「闇組織に関与は一切ない」「報酬は受け取っていない」と否定していました。しかし、実際には噓がばれ、事件そのものよりも、信用を一気に失墜させたり、会社との関係が悪くなった。会社側も、芸人のことよりも世間体を気にしてか、意思の疎通ができずに、信用を失墜するに至りました。「言葉はやはり返ってくる」ということです。政治家も、何気ない発言で、大臣の椅子を失ったり、政治生命が絶たれたりすることもあります。
  心を育てる上で言葉の力は大きいものです。言葉の本質はブーメランであり、自分の口から出た言葉は必ず自分に返ってきます。そして心は土壌といえます。愛情ある言葉のタネをまけば、やがてすばらしい花が咲き、果実が実ります。普段から人にも、自分にも、どんな言葉をかけているかが大切です。
 「めでたい」「楽しい」「幸せ」を口癖にしてほしいと思います。言葉は大きなパワーをもっています。中でも、「ありがとう」「ごめんなさい」は、魂も肉体も癒やしてくれる言葉です。
 相手に贈った祝福は、また自分に戻ってきます。逆に、相手にかけた嫌な言葉は、必ず自分に戻ってきます。
 もしも精神が肉体をつくり、肉体が精神をつくるという循環の中でセルフメディケーションが行われるのなら、なるべくプラス志向の言葉を唇にのせたいなと思います。そうすると、相手も元気になると思うのです。「顔色悪いわよ、調子悪いんじゃない」というよりも、相手のいいところを見つけて伝えるようにする。ちょっとでも目が輝いていたら、「今日は輝いているわね」と言うようにする。そう言われると相手も「今日は輝いているかもしれない」と思って、少しのことなら乗り切れる気になります。
  言葉は大切です。人に言った言葉は自分に返ってきます。だからできるだけ、きれいであたたかい言葉を使いましょう。
 人体はあじさいの花のようなもので、たくさんの花弁やがくが集まって「私」ができています。その一つ一つに敬意を払いながら喜びの花を咲かせたいと思います。花には水を、人には優しく温かい言葉を。

 終わりに、3年生はすでに進学・就職に向けた取組も始まっています。高円祭、体育大会、修学旅行と行事も目白押しです。気持ちを新たに、一学期よりも成長した高校生として活躍してくれることを期待しています。

令和元年度第1学期終業式を迎えて 令和元年7月19日(金)

 令和元年度、1学期の終業式を迎えました。高円高校と高等養護学校高円分教室は、これまで別々に始業式や終業式を行ってきましたが、初めて同じ時間、同じ空間で行います。
 みなさんは、「共生社会」という言葉を聞いたことがありますか。
 「共生社会」とは、「誰もが相互に人格と個性を尊重しあいながら、人々の多様な在り方を相互に認め合える全員参加型の社会」のことを言います。
 高円高校は、高等養護学校と共に、共生社会の実現に向けて、両校の生徒がお互いに経験を広め、社会性を養い、多様性を尊重する心を育むことを目指して、平成28年4月から、両校が共に同じ校舎で学び、交流及び共同学習を行ってきました。
 両校の生徒の皆さんは、卒業後はともに同じ社会で生きていきます。実社会への準備段階ともいえる高等学校の中で、共に学ぶ時間を共有できることはとても大切です。お互いに、自然に支え合い、認め合う力が育ち、あるがまま、正々堂々と生きていくことができると考えます。
 これからも、チーム高円として、仲間同士、共に学んでいきたいと思います。

 さて、三者懇談が終わりました。担任の先生から今回の成績のこと、夏期休業中の過ごし方、将来の目標設定についてなど、様々な話が合ったことでしょう。納得のゆく成績を修めた人、不甲斐ない結果に終わった人、様々だろうと思います。いずれにしても、改めて、しっかりと1学期を振り返ってみてはどうでしょうか。
 四月の入学式や始業式で、三つのことをお話しました。学校は学びの場だ、学校は小さな社会だ、学校は楽しいところだ  ということです。

・あなたはしっかりと学校で学びましたか。勉強だけでなく、部活動などと両立できましたか。
・あなたは自らを律する精神をもっていますか。正しい判断力をもち、責任を持って行動できましたか。
・あなたは将来に明確な志を持っていますか。目標を高く掲げ、実現に向かって懸命に努力しましたか。
・あなたは学校という集団の中で、自己を見つめ、他者を理解し、よりよい学校をよりよい社会を作ろうと行動できましたか。
・あなたは学校に自ら参画し、参加する姿勢をもてましたか。
・あなたは己の弱さを克服できていますか。

 もしこれらが満足できる水準に達していないなら、大いに反省しなければなりません。「時は得難く、失い易し」なのです。砂時計の砂は、皆さんの指の間から、止まることなく流れ落ちている、ということを忘れてはなりません。限られた時間の中で、精一杯取り組んでいただきたいのです。
 今、この時を節目として、自分を振り返り、初心に返って頑張ろうという気持ちになっていることと思います。私が皆さんに切に願うのは、その「志」を持続させて欲しいということです。

 進路ガイドブックの巻頭の校長挨拶として、自分を見つめ、将来を思い描き、進路を考える際に「4つのC」を大切にしてほしいと書きました。
 Chance(チャンス)機会をつかみ生かす
 Choice(チョイス)様々な情報の中からやる気をもって主体的に選択する
 Challenge(チャレンジ)目標をもって自分の可能性を信じて挑戦する
 Change(チェンジ)自分をよりよくするために変える
 この夏休みに、とりわけ、日頃できないことなど、様々なことに「Challenge」してほしいと思います。

 3年生の多くのみなさんは部活動を引退し、自分の大きな夢の実現に向け、次のステップへの準備をしていることと思います。1・2年生のみなさんは、生徒会、部活動等の中心となって、取り組んでいることと思います。高円祭への準備や、部活動の公式戦、コンクールのための練習など一人一人持てる力を出し切って頑張ってほしいと思います。
 2学期始業式で、一人一人、一皮むけ、たくましさを身に付け、元気な挨拶、笑顔いっぱいで登校してくれることを祈念しています。