「探究基礎」の英語分野は、ALTの先生と日本人教員のT.T.により展開しています。生徒たちは「英語」を通じて考えを深めています。

 まずは「問い」の種類について大きく二つ学びました。一つ目は ”Closed Questions” と呼ばれるものです。これらの問いに対する答えは、”Yes”, “No”等、一般的に答えが一つしかなく、詳細な情報が含まれません。もう一つは”Open Questions”と呼ばれるもので、こちらには複数の答えがあり、詳細な情報が必要です。生徒たちは、思考を深めていくためにはどちらのタイプの質問が適しているのかを考え、実際に「良質な質問」をたててクラスで共有しました。

 5月末からは1クラスを半分に分け、他校から来ていただいているALTの先生にも入っていただいて、少人数編成で取り組んでいます。少人数の方がALTの先生やクラスメイトとの距離も近く、ペアワークやグループワークにも取り組みやすいので、より活発に活動ができています。生徒たちの表情も柔らかくなり、時折大きな笑いが起こる中で、ふとした瞬間にとても良い質問が飛び交ったり、また鋭い発見が起こったりしています。意見交換も活発になってきました。

 ある時間のペアワークの様子をご紹介します。自分の描いた絵を相手に見せず、口頭のみで英語で説明し、聞き手が絵に描くという活動をしました。2人の絵が全く同じになった時は、歓声が上がりました。絵が異なった場合には説明の過程を振り返り、どのような点が課題であったかを言語化するようにしました。また別の時間のグループワークでは、「あるもの」を相手に説明し、推測してもらうことに挑戦しました。説明する際には用いてはいけない語が設定されており、このことで生徒たちは、説明するために表現を変えたり、詳細な情報を加えるなど、四苦八苦しながら説明する様子がみられました。例えば、”white”と”black”と”bamboo”を使わずに、”panda”を伝えられますか?といったものでは、ジェスチャーを使うと簡単になりますが、今回はジェスチャーも禁止です。そのような中、おもしろい!なるほど!というような表現をする生徒もいて、クラスの中に「気づきの種」がたくさん生まれています。

 今回の授業で身につけた”describe”(描写、説明)する力を、次週から始まる探究週での学びに繋げて、また次の英語分野の週に帰ってきます。今後も「探究基礎」は、スパイラルで進んでいきます。