2019年(令和元年)5月29日(水)、1年生を対象に「探究なら」の授業の一環として伝承芸能鑑賞会を実施しました。

明日香村伝承芸能保存会の皆さまに来校していただき、5・6限を使って「八雲琴(やぐもごと)」と「南無天踊り(なもでおどり)」を披露していただきました。八雲琴は二弦琴とも言い、古事記にも記されている須佐之男命(すさのおのみこと)が持っていた「天の詔琴」がその起源とされてます。

南無天踊りは、「日本書紀」の皇極天皇(斉明天皇)紀に、天皇が飛鳥川上流で雨乞いをされた記述があり、それを起源とした農耕の踊りです。現在の南無天踊りは、神社に伝わる江戸時代の絵馬と古老の記憶により復元されたものです。

「~て天つくつ 天つくつ て天つくつ 天つくつ て天なもで 天なもで て天なもで 天なもで~」という独特のお囃子が耳に残る雨乞い踊りです。

鑑賞後は、八雲琴・笛・ホラ貝・太鼓・鉦や鈴などの楽器を体験させていただきました。古くから伝わる楽器と明日香伝承芸能保存会の皆様の熱心な指導を受けた生徒たちは積極的に体験活動に取り組み、会場は笑顔でいっぱいでした。中にはなかなか音が出せなくて苦戦していた生徒や教員もいました。

明日香村には、古事記・日本書紀の時代より受け継がれてきた伝統的な芸能がたくさんあります。古くから文化が花開いた明日香は、日本文化の開闢の地であり、その原点がここにあります。

その明日香・高取を拠点として私たちの学校はあります。本日鑑賞した「南無天踊り」が舞われた時代には、日本で最も大陸からの使者が訪れる国際色豊かな地であったことでしょう。その地で学ぶ本校生徒は日本文化の原点を海外にも発信していける力を身につけていってほしいと思います。

明日香村伝承芸能保存会の皆さま、この度は本当にありがとうございました。

開会行事
明日香村伝承芸能保存会の皆様方です 学校長からの挨拶です
 
保存会会長様からの挨拶です  
八雲琴
二本の弦で音を奏でています 音とともに歌も歌ってくださっています

 

南無天踊り
南無天踊りについて説明してくださいました 第1部 皇極天皇が天に雨を乞う
第2部 ひでりに苦しむ民が野良着で雨を乞う  
第3部 神仏への願いが通じ国原に大雨が降る  
第4部 大雨が降り喜ぶ群衆のお礼の踊りが乱舞する  
第5部 大雨が降り喜ぶ群衆のお礼の踊りが乱舞する  

 

体験の様子
八雲琴の様子  
笛の様子  
大太鼓の様子 教員も参加しました
締太鼓の様子 小太鼓の様子
龍の舞の様子 鉦(かね)の様子
ホラ貝の様子 教員も参加しました

 

閉会行事
保存会の方々へのお礼の言葉 保存会の皆様方ありがとうございました