2021年8月3日(火)・4日(水)、本校の海外派遣事業代替プログラム「国際交流サマーキャンプ」が開催されました。コロナ禍で姉妹校派遣事業や海外研修等が中止される中、国際交流の機会を絶やさないように、本校国際交流ホールにて、感染防止対策を徹底した上で実施しました。

「国際交流サマーキャンプ ~世界をジブンゴトにする2日間~」と題し、高大連携協定を結ぶ天理大学さん、地域連携協定を結ぶ高取町さん、明日香村さんのご協力で、実現できました。本校生徒36名、地域の中学生3名、天理大学のサポート留学生12名が参加しました。サポート留学生の出身国はさまざまで、台湾、ベトナム、インドネシア、中国、フィリピン、ニュージーランド、マリ、リトアニア、コロンビアと国際色豊かで、まさに「多様性」を象徴するイベントとなりました。イベントの様子をお伝えします。

 

8月3日(火)1日目

(1)オープニング

天理大学のサポート留学生の入場です。司会進行は、本校ALTと明日香村さんのALTが英語で務めます。

   

 

(2)お互いを知ろう

自己紹介アクティビティの後、各グループに分かれます。「どんなメンバーかな」とワクワク。本校生も学年を超えて、初対面のメンバーです。

各グループには1人のサポート留学生がつき、それぞれの出身国の紹介をしました。各国の食べ物や文化、習慣や言葉など興味津々です。伝統衣装などをもってきてくれた留学生もいました。

参加生徒たちは真剣で澄んだ眼差しで、留学生の紹介に聞き入っていました。出身国のことを話す留学生もとても活き活きした表情だったのが印象的でした。

      

 

(3)世界の遊び・ダンス

世界各国で親しまれている「ピックアップ・スティックス」というゲームを楽しみました。将棋崩しのようなドキドキ感を味わえます。

また、メキシコでパーティーやお祭りで踊られている「カウボーイダンス」に挑戦しました。お互いステップを教え合っている姿も。2倍速バージョンでは、混乱と興奮の嵐となりました。

  

(4)サイエンス・チャレンジ

水風船を3階から落としても割れない装置を作るミッションです。限られた予算でアイテムを購入し、各グループで工夫します。実際に3階から落とし、水風船が生還すると、歓声が沸き起こりました。

    

 

(5)伝統インド式ヨガ体験

ヨガ講師のガーネッシュ・ギリ氏を迎え、インドの慈善事業のお話を聞き、ヨガ体験をしました。英語と日本語を交えた楽しい時間。「痛い、痛い」という悲鳴と「フ~~」という解放感の声が混じり合い、日常生活で硬くなった身体がほぐれ、スッキリすることができました。

  

 

 

8月4日(水)2日目

(1)お互いを知ろう

新しいグループをつくり、自己紹介から始まります。前日とは別の留学生の出身国紹介を通して、さらに世界への関心が広がりました。インドネシアのバティック染めのシャツ、アフリカの柄のシャツ、国旗のデザインのTシャツなど伝統的な服を着てきてくれた留学生もいました。

     

 

(2)世界の遊び

じゃんけんは、世界各国よく似たものがあります。それぞれどんな違いがあるのでしょう。井戸の形を手で表す文化や、指の本数で勝敗を決める文化など、違いを紹介し合いました。

東アフリカにあるガーナで親しまれている遊び「アンペ」にチャレンジしました。足を前に出すことで勝ち負けを競うゲームです。

 

 

(3)ビジネス・チャレンジ

各グループがペンを開発する会社になります。独創的で機能的な夢のペンを開発し、プレゼンします。どの会社が一番売上を上げることができるかな。

 

 

(4)世界の民族楽器を使って音楽体験

世界各国の民族楽器を奏でる講師のロビン・ロイド氏の演奏に会場は温かい雰囲気に包まれました。参加者たちも楽器を手にし、セッションです。ロイド氏は世界中の楽器を紹介してくださった後、日本の尺八を披露してくださいました。世界に目を向けるとともに、日本文化の魅力を再発見するきっかけを与えてくださいました。

   

 

(5)クロージング

色んなアクティビティ、ワークショップを通して多文化に触れ、とても楽しい時間を過ごすことができました。参加者は修了証を受け取ります。

   

 

イベント中は英語と日本語、その他の言語が混じり合い、自然で心地よい雰囲気が流れていました。休憩時間でもお互い話をしたり、ダンスやゲームの続きをしたり、自然な交流が生まれていました。

   

 

コロナ禍ではありますが、感染防止対策への参加者の徹底した協力があり、こうしたリアルな国際交流ができました。世界の多様な文化に触れ、異なる背景をもつ相手とコミュニケーションをとることで、多様な価値観を知ることができたのではないかと思います。参加者にとって、世界により目を向け、視野を広げる機会になったことを願います。

天理大学サポート留学生のみなさん、本当にありがとうございました。

今回の国際交流サマーキャンプは、コロナ禍でも国際理解の機会を絶やさないという私たちの強い想いを、高取国際高等学校育友会、日本教育公務員弘済会奈良支部の皆様がご支援くださいました。また、天理大学、高取町教育委員会、明日香村教育委員会、高取町立高取中学校、明日香村立聖徳中学校の皆様の多大なるご協力で実施することができました。

このイベントの実現に向けご尽力いただきましたすべてのみなさまに、心より感謝いたします。