夏期特別授業の一環として、中学生が最先端のデジタルテクノロジーに直接触れ、サイエンスへの興味・関心を高めることを目的に、『最先端デジタルテクノロジー講座~触れて体感して科学の未来を探る~』と題してデジタルテクノロジーに関する出前授業を実施しました。講師としてお招きしたのは、東京のIT企業「SunReality」の社長でいらっしゃる西條先生です。コロナ禍ではありますが、西條先生には生徒分のVR(バーチャルリアリティー)体験用のキットを持って東京からお越しいただき、感染症対策をしっかりとりながら出前授業を実施していただきました。

 まず、西條先生は、講義の初めに、DX(デジタルトランスフォーメーション)テクノロジーが、現在どこまで進んでいるのか、そして社会がどのように変化しているのかをパワーポイントや動画を使ってわかりやすく説明して下さいました。その後、生徒たちは、VR用のキットを使いながらVRを使った修学旅行を体験しました。生徒たちは準備いただいた7つのVR修学旅行を自由に楽しみ、奈良の大仏様の手のひらに乗ってみるや、京都の清水寺の舞台から飛び降りてみるといった実際にはできないことでも、VRの技術を使えばバーチャル上で体験できることを体感しました。

 2コマ目の時間には、生徒がグループに分かれ、講義やVR体験で学んだことを生かしながら、「デジタルテクノロジーの未来を考える」と題してディスカッションを行い、デジタルテクノロジーを使ってどんなことができるようになるか、デジタルテクノロジーを駆使してどのように社会をもっと楽しくできるか、社会をもっと良くするためにデジタルテクノロジーをどんな風に役立てることができるか、について各グループのアイディアを発表しあいました。生徒からは、医療や福祉、教育の分野での活用、芸術やアート、ゲームやエンターテイメントでの活用などなど、たくさんのアイディアが溢れ、大変充実した時間をもつことができました。

 講義の最後に、西條先生は「未来を創るのは他でもない皆さんです」。そのために、「①自分はどのような分野で活躍しているか想像しましょう。②多くの事柄に触れ、関心を持つことが何よりも大事です。③人生には失敗はつきもの。失敗を恐れずに挑戦し続けてください。」というメッセージを生徒たちに伝え、講義を締めくくられました。生徒の感想文には、「VRの話を具体例や体験を交えながら面白く分かりやすく話してくださって、VRについてとても興味が持てました。そして、VRやARなどの先進技術を使って未来を考えるのはとても楽しかったです。」とあり、多くの生徒たちにとって、サイエンスへの興味・関心を高める良い機会になったのではと思います。今日の特別講義で学んだことや感じたことを、ぜひ、皆さんの今後の学校生活や将来に活かしていってくださいね。