「校長室の窓から」 平成25年度 (窪西光範校長)

卒業式 式辞

 冬ごもりに別れを告げる啓蟄も間近となり、生命の息吹があちらこちらに感じられる春の佳き日、卒業を言祝ぐかのように、校庭には紅白の梅の花が枝もたわわに咲き誇っています。

 本日、多くの御来賓の皆様、保護者の皆様の御臨席を賜り、卒業式を執り行うことができますことは、卒業生はもとより、私ども教職員にとりましても大きな喜びでございます。ここに御来賓の皆様、保護者の皆様に心からお礼申し上げます。

 そして、卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんは、本校の課程を修了し、めでたく卒業の日を迎えることができました。皆さんの卒業を心から祝福します。

 私が言うまでもなく、今皆さんの胸には、これまで慈しみ、そして、ときに背中を力強く押してくださった保護者の方々に対する感謝の気持ちが満ちていることと思います。

 そして、先生方や先輩、友人、後輩など、多くの人たちに支えられ励まされて、今日があることを実感していることと思います。

 そのような多くの感謝を心の糧にして、これから新たな歩みを進めていってほしいと思います。

 さて、卒業生の皆さんにとって、入学以来の約千日の香芝高校での日日は如何だったでしょうか。

 悔いのない学校生活であったでしょうか。それとも、心の中に少しばかりの不完全燃焼の思いがあるのでしょうか。楽しかったことも苦しかったことも、喜びも悲しみも、希望も不安も、様々な思いが千日の日々の中にあったことと想像します。

 完全・完璧と思える人生などありえません。同様に、すべてが思い通りの高校生活であったと言える人はいないのではないでしょうか。それでよいのです。千日の日々の出来事や思いを糧にして、これから前向きに生きていこうと決意することが大切なのです。

 「人間万事塞翁が馬」という言葉があります。

 人の幸不幸は予測できない、いつ幸せが不幸に、不幸が幸せに転じるかわからないのだから、一喜一憂することなかれ、というような意味です。思いがけないことが幸福を運んできたり、思わぬことで躓いたり、人生に予測はつきません。皆さんが、これから起きてくるであろう様々な出来事に、一喜一憂することなく、力強くそしてしなやかに人生を歩んでくれることを願っています。

 そのために、順風満帆の日々にはもちろんのこと、逆風に向かって歩まねばならないときにこそ、「明るく 元気に 楽しく」と自らを鼓舞して進んでいってほしいと思います。

 「明るく元気に 楽しく」とは、今年本校のモットーとして、皆さんに示したとてもシンプルな言葉ですが、明るいところ、元気なところ、楽しいところには、人が自然に集まり、きっと幸運も近づいてきます。

 卒業生の皆さんに、これからの人生で大切にしてもらいたいことをあと二つお話しして私の祝辞としたいと思います。

 一つは学ぶ気持ちを持ち続けてほしいということです。

 高校までのこれまでの学びは、本当の学びのための準備であったと言えるかもしれません。本当に学ぶということは、自ら疑問を持ち、自ら懸命に調べ、自らの頭で考えることです。

 これから一生を通じて、様々な場面で学ぶ機会にたくさん遭遇するでしょう。ただし、目の前の場面や出来事を、学ぶ機会と捉え、そこから学ぼうとする気持ちがあってはじめて、その場面や出来事は学ぶ機会となり、その人に知恵を与え、心を耕してくれるのです。

 学ぶ気持ちをずつと持ち続けてほしいと思います。

 あと一つは、挑戦する気持ちを持ち続けてほしいということです。無謀な挑戦を奨励するわけではありませんが、自ら限界を定め、なす前にあきらめてしまっては、前進はありません。「物事はやってみないとわからない」と、幾つになっても挑戦する気持ちを持ち続けてほしいと思います。

 卒業生の皆さん一人一人が、どのような場面においても、「明るく 元気に 楽しく」と、自らを奮い立たせながら、学ぶ気持ちと、挑戦する気持ちを大切にして、力強くしなやかに、生き抜いていってくれることを心から願っています。

 最後になりましたが保護者の皆様に、お祝いとお礼の言葉を申し上げます。

 幼き日手をつないでの小学校の入学式、中学の真新しい制服に目を細め、そして高校合格、早三年が流れ、今日ここにお子様は高校の卒業式の日を迎えられました。長かったようで瞬く間に過ぎ去った日々であったのではないでしょうか。保護者の皆様の胸の内には、あの日、あのことと様々な感慨が巡っているものと拝察いたします。

 今日の日を迎えられたことを共に祝したいと存じます。お子様のご卒業を心からお祝い申し上げます。

 また、三年間にわたりまして、本校の教育活動に、ご理解とご協力を賜りましたことに、心からお礼を申し上げます。

 誠にありがとうございました。   

 最後に、卒業生の皆さんの行く末に幸多かれと祈念して、式辞といたします。

平成二十六年三月一日

奈良県立香芝高等学校長

窪西 光範


 

平成25年度学校新聞

 三年生の皆さん、卒業おめでとうございます。入学の日から瞬く間に時は過ぎ去り、香芝高等学校を卒業する日がきました。

 今年度着任した私は卒業生の皆さんとは1年間のかかわりしかもてませんでしたが、着任当初、多くの皆さんが、校門で、廊下で、さわやかなあいさつをしてくれたのが印象的でした。また、「やるときはやる」君たち三年生が、体育大会の開会式で見せた入場行進は見事でした。各クラスとも声をそろえ足をそろえ、腕を振って元気に行進してくれました。地域から見学に来られた高齢のご夫婦は、若い人たちの元気をいただきましたと、大変喜んでおられました。そんな皆さんも、これからはそれぞれが選択した進路を、それぞれの足取りで歩むことになりました。

 「人間万事塞翁が馬」との中国のことわざのとおり、人生という時の流れの中に定められた「時間割」はありません。思いがけないことが幸福を運んできたり、思わぬことで躓いたり、人生に予測はつきません。皆さんが、力強くそしてしなやかに人生を歩んでくれることを願っています。

 「明るく 元気に 楽しく」これは、四月当初に私が皆さんに示した本校のモットーです。「明るく 元気に 楽しく」とは、とてもシンプルな言葉ですが、順風満帆の日々にはもちろんのこと、逆風に向かって歩まねばならないときにこそ、「明るく 元気に 楽しく」と自らを鼓舞して進んでいってほしいと思います。そして「物事はやってみないとわからない」と、幾つになっても挑戦する気持ちを持ち続けてほしいと思います。

 卒業生の皆さんのそれぞれの場での活躍と幸運を祈っています。


第一学年「総合的な学習の時間」 奈良TIME「やまと」について

 この度、本校の「奈良TIME やまと」の学習を小冊子にまとめることができました。

 まずはじめに、生徒の訪問を快く引き受けてくださいました皆様、また様々な形で今回の学習を応援・支援してくださった皆様に心からお礼申し上げます。

 さて、先日、本校を台湾の高級中学の生徒31名が訪問し授業体験や日本文化体験などを通して本校の生徒たちと和やかな時間を過ごしました。

 航空機などの交通手段の飛躍的な発達は世界を狭くしました。夏休みや冬休みなどの長期の休暇に限らず、普段の土曜日や日曜日を利用して人々は海外へ気軽に出かけるようになりました。海外からも多くの人々が日本を訪れており、平成24年には800万人を超える外国人が我が国を訪れました。このような中、現代に生きる私たちには国際的な視野をもつことが求められています。そのように大上段に構えなくても、わたしたちが日常の生活の中で外国の人たちと気軽に交わる機会が多くなってきています。

 今年度、1年生が奈良県の伝統や文化などを学ぶ「奈良TIME」の学習を「総合的な学習の時間」を活用して行いました。

 奈良TIMEは、1.郷土の伝統や文化などに対する興味・関心や理解を深めること。2.伝統と文化を尊重しそれらを育んできたわが国と郷土を愛する態度を養うこと。3.国際社会の中で自立した社会人として生きる力を身に付けること。を学習の主なねらいとして県内の各校で実施されているものです。

 本校の「奈良TIME」である「やまと」では、郷土の食や歴史・史跡、文化、産業について知ることを目的に生徒が主体となってフィールドワークを行いました。訪問先の選択や訪問先との連絡・調整等も生徒が主体となって行い、生徒たちにとって貴重な学びの時間になったことと思います。

 生徒たちは「やまと」の学習を通して、郷土を知ることの大切さやすばらしさに気づいてくれたものと思います。そのことは同時に、最初に述べた国際的な視野をもったり、気軽に外国の人たちと関わったりすることができるための土壌を自分の中に培ったことにもなると考えています。他者とよりよく関わっていくためには、自分のことをよく知ることが大切です。同じように、外国の人たちとよりよく関わっていくためには、自分の国や自分の住んでいる地域のことをよく知ることが大切です。自分の住んでいる国や地域のことを語ることができずに、外国の人々とよい関係を築くことは難しいのではないでしょうか。今回の学習を通して、生徒たちは、「やまと」=奈良のことを少し語れるようになったのではないかと思っています。

 「やまと」の学習を通して、生徒たちは「学ぶ」ということについても少し気づきがあったのではないかと思っています。授業の中で先生から学ぶということは、「学び」のほんの一握りの姿です。自分で学ぶ対象を見つけ、自分で学ぶ方法を考え、自分の頭で考えることが本当の「学び」なのかもしれません。そのことに気づくきっかけに今回の「やまと」の学習がなったとすれば、とてもすばらしいことだと思います。

校長 窪西 光範


第34回 創立記念日に寄せて

 11月1日は本校の創立記念日です。

 昭和55年(1980年)4月1日、本校は開校しました。同年11月1日に校旗の伝達式が行われ、この日を本校の創立記念日としています。

 創立記念日という本校の「はじまりの日」を迎え、生徒の皆さんには、本校での学校生活の「はじまりの日」であった入学式を思い出し、入学式の日の思いは風化していないか、入学式の日の決意は揺らいでいないかと、自分自身を振り返る機会にしてもらいたいと思います。

 本校も創立34年を迎え、34年分の伝統が刻まれてきましたが、学校の伝統とは、感激や喜び、時に苦しみなど、これまで在籍した生徒一人一人の足跡が蓄積されたものだと思います。

 皆さんも限られた高校生活の時間を精一杯有意義に過ごし、香芝高等学校の伝統の中に、その足跡を残してほしいと思います。学校の歴史に輝く足跡を残すことは、もちろんすばらしいことですが、そうではなくても、一人一人が自分の心の中に残る足跡を残 していってほしいと思います。それが香芝高等学校という土壌に蓄積され、伝統を形作っていくのだと思います。

 生徒の皆さん一人一人が、「明るく 元気に 楽しく」香芝高等学校での日々を送ってくれることを願っています。


第34回 香芝高校文化祭

 学校の一大イベント文化祭の開催です。

 今年の文化祭のメインテーマは「いつハジけるか・・・。今でしょ!!」。

 明るく元気なメインテーマ。いいでしょう。大いにハジけてもらおう。植物がはじけ種がとび出し、その種が大地に根を張り、花が咲き、やがて大きな実がなるように。

 それぞれの取り組みの中で、知恵を集め、創意工夫して、生徒一人一人が文化祭を盛り上げ、高校生活の記憶に残るすばらしい文化祭にしてもらいたい。

 高校生活は瞬く間に過ぎゆく時間のほんの一コマ。そして文化祭はほんの一コマの中の瞬きの間。文化祭の成功に向けてハジけるのは、まさに今でしょ。

 ちなみに、成功といえるためには、知的であること、生徒一人一人が参加したと実感できるものであること、ただ、おもしろかっただけではない「何か」を心に残すことができるものであること、だと思う。

 「明るく 元気に 楽しく」文化祭でハジけてください。成功を祈る。


修学旅行に寄せて

 今年度の修学旅行のコースや見学先は、各クラスの修学旅行委員が旅行業者の担当者と話し合い先生と相談して企画・決定しました。つまり、自分たちで修学旅行をデザインしました。

 修学旅行委員がデザインした修学旅行が成功裏に終わることを心から願っています。

 修学旅行の成功とは、まずは全員が無事に帰宅すること、そして、参加した生徒一人一人が、心の中に「お土産」をもって帰ることができることであると思います。

 香芝高校のモットーである「明るく 元気に 楽しく」を修学旅行で実践してきてほしいと思います。「明るく 元気に 楽しく」を実践することで、心の中に「お土産」をきっと持ち帰ることができるでしょう。

 「明るく」とは、自分が輝き、その輝きで他者を照らし共に輝くこと、「元気に」とは、体が健康で気力が充実していること、「楽しく」とは、自分だけではなく他者と共に満足で愉快な気分になることです。そのためには、修学旅行をみんなで作り上げようする気持ちと少しの努力が必要です。みんなで作り上げるためには、ルールを守ることは言うまでもありませんが、他者を気遣い他者と共に楽しもうとする気持ちが必要です。そして、単なる「物見遊山」に終わらぬように、事前に行き先のことを自分で調べてみてください。それが少しの努力です。知識は見学や体験をより充実させてくれます。

 修学旅行に行かせてくださったみなさんの保護者の方々に感謝の気持ちをもちながら、北の大地で「明るく 元気に 楽しく」有意義な時間を過ごしてきてください。

校長 窪西 光範


冊子『進路の実現をめざして「夢」』の巻頭言より

 人が、目標の達成に向けて取り組むときに、又はこれから目標を定めようとするときに、まずしなければならないことは、目標の達成や設定に関わる必要な「情報」を入手することです。その上で入手した情報を分析し、目標を達成するために必要な手段や取組を検討していくことになります。

 古来、人間は様々な場面において、有益な情報をできるだけ早く、できるだけ多く入手しようと力を尽くしてきました。時に生命の安全さえ情報の有無にかかっていました。

 生徒の皆さんが自らの進路目標の達成に向けて取り組むとき、また進路目標を定めようとするときにも、必要な情報を入手することは大変重要なことです。

 皆さんが手にしているこの冊子「進路の実現をめざして『夢』」は、進路実現や進路目標の設定に必要な、基本的な情報と手段・取組がコンパクトにまとめてあり、進路を考える上で大変有効な資料となっています。しっかりとこの冊子を読んで、進路に関する必要な情報を自らの知識にし、学習法など、可能なことから実行してみてください。

 この冊子で基本的な情報を得たら、次には、一人一人の目標達成又は目標設定に向けて必要な、個別の具体的な情報の入手にとりかかってください。先生から情報を入手することもよいでしょうが、まずは自分なりに、自分の力で情報を集めてみてください。そして自分なりに分析してみてください。その過程できっと得られるものがあるはずです。

 最後に、皆さんが進路について考えるときのヒントを二つ述べて、巻頭の言葉を終えます。

 一つは、保護者の方の話を一人の先輩社会人として聞いてみるということです。保護者の方が社会に初めて出て感じたことや考えたことを、一人の先輩社会人の声として聞いてみることで、保護者の方に対して新たな発見があるかもしれません。何より、話の中にきっと得るものがあるはずです。

 二つ目は、自分のことを客観的に評価してみてください。このときに注意してほしいのは、自分の短所だけに目を向けるのではなく、自分の長所を見つけ出すようにしてください。自分のことを「知る」ということは、進路実現や進路目標の設定に限らず、生きていく上でとても重要なことです。

 この冊子をきっかけとして、香芝高校の生徒一人一人が進路のことを考え、それぞれの進路実現に向かって、さらに真摯に取り組んでくれることを期待します。


第三十四回入学式 式辞

 二十四節気では、清明から穀雨へと移り変わろうとする、すがすがしい春のよき日、ご来賓並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、奈良県立香芝高等学校第三十四回入学式を挙行できますことは、新入生はもとより、私たち教職員、在校生にとりましても大きな喜びでございます。高席からではございますが、ご臨席の皆様に心よりお礼を申し上げます。

 さて、新入生の皆さん、入学おめでとう。心から皆さんを歓迎します。いよいよ香芝高校生としての生活が始まります。皆さんの高校生活が有意義なものとなることを心から願っています。

 私たち教職員も、皆さんの高校生活が充実したものとなるよう、心して教育活動に邁進せねばと、決意を新たにしているところです。

 今、世の中は混沌の中にあるといっても過言ではありません。社会の激しい変化と人々の価値観の多様化が叫ばれて久しく、また、自然は人知の及ばぬ力をもって、人々の心を震撼させています。

 皆さんは、この時代を力強く生き抜いていかなければなりません。自らの判断と決断に基づいて。

 その判断と決断の源となるのは、知と心です。知とは知識。心とは他者を思いやることができる心、公のこと、社会のことを考えることができる心、感謝することができる心。一人一人の心のありようです。

 知と心。高校生の本分は学びです。しっかりと、しっかりと学んで知識を蓄えてください。そして、部活動や学校行事、様々な体験や先生とまた友人とのかかわりを通して、心を培ってください。

 知を蓄え、心を培うために、心すべきことと、私が考えることを二つ述べます。

 ひとつは、「自分の中に限界を安易に設けるな」ということです。もちろん、体や心を痛めるまで限界に挑戦せよということではありません。もう無理、もうできないと思ったとき、本当に限界なのかと、自らに問いかけ、もうひと踏ん張りすることで、見えてくるものがあります。限界と思うことを乗り越えたときつかむことができるもの。得るものがきっとあるはずです。

 今ひとつは、「有限なる時を意識する」ということです。森羅万象、無限なるものは存在せず、時がかぎりあることは、すべての人が知っています。しかし、かぎりあることを意識して物事に取り組む人は案外少ないのではないでしょうか。ましてや高校生活は、千余日。有限なる時を意識しながら高校生活を送ってくれることを願います。

 保護者の皆様、私ども香芝高等学校教職員は「和敬・創造・錬磨」の校訓を標榜し、本日から大切なお子様の一層の成長に向け精一杯力を尽くす所存です。

 何とぞ、本校の教育方針にご理解を賜り、保護者の皆様と私たち教職員が心をひとつにして、お子様の成長にとって何が大切なのか、必要なのかを共に考えながら、お子様を育てて参りたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。

 最後に、今日の日が、保護者や家族の方々、小学校や中学校の先生方、多くの周囲の方々のお陰であるという感謝の心を基盤にして、三百二十名の新入生一人一人が「明るく元気に 楽しく」香芝高校での生活を送られることを願ってやみません。

 春風にのって香芝高校の一員となった若者たちのこれからに有意義な時間が訪れることを祈って式辞といたします。

平成二十五年四月十日

奈良県立香芝高等学校長

窪西光範


「校長室から」(平成25年度 第1学期)

 香芝高校ホームページを訪ねていただきましてありがとうございます。

 奈良県中部の静かな住宅街にある本校の前庭では、今、ハナミズキが桃色の花をつけ、花壇には色とりどりのチューリップが咲いています。そしてグラウンドや体育館では、早朝から多くの生徒が部活動に熱心に取り組んでいます。

 今年の第一学期始業式では、着任早々、校長として次のような話を生徒たちにいたしました。少し紹介させていただきごあいさつにかえたいと思います。

 「明るく 元気に 楽しく」

 今だけではなく、将来に向かって。自分だけではなく、他者も共に。

 そのためにまず時間を大切に。一生という限られた時間、3年間という限られた高校生活の時間を意識して、有意義な学校生活を送ってほしい。つい忘れがちになるが、当然、時間は有限である。有限であることは誰もが知っているが、有限であることを意識して毎日を送っている人は少ないのではないだろうか。有限であることを意識して毎日を送ってほしい。

 「情けは人の為ならず」人のことを考えることができる心をもちたい。人を思いやる心をもちたい。人の価値は他者を思いやることができるか否かで決まる。生徒、教師、共に人を思いやる心をもちたいものだ。

 「明るく 元気に 楽しく」高校生活を送り、そして人生を送るために、時間が有限であることを意識して、今を大切に積み重ねていこう。そして、他者を思いやる、他者のことを考える心を大切にしよう。

 このような話をして、本校の第一学期をスタートいたしました。

 「明るく 元気に 楽しく」素朴なこの言葉を生徒一人一人が、その経験やそれぞれの思いに照らしてじっくりと考え、時間を大切に、心を大切にして、香芝高校の時間を刻んでいってほしいと考えております。

 今後とも、香芝高校をよろしくお願いいたします。時間がございましたら、またこのホームページをご覧いただければ幸いです。

校長 窪西 光範