第11号(平成9年4月1日火曜日)


新たな樫葉会に 会長 吉岡宏之

 校門前の桜並木も新緑の芽生える季節となりました。
 会員の皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。また、平素は樫葉会の運営に対しまして、格別のご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
 さて、樫葉会は今年も多数の若い新会員を迎えました。会員総数は約12,000名に至り、会員の活躍の場も国内はもとより、遠く海を越え世界各地へと広がりをみせています。会員の活躍ぶりを伝え聞きますのは、喜ばしいかぎりです。
 ところで、21世紀を目前に控え、我々を取りまく経済、社会環境は一層の複雑さを増しています。核家族化、少子・高齢化の進展、経済活動の高度化・成熟化さらに国際化等々による社会の急遠な変化が我々に厳しい対応を求めています。
 先行きの不透明な時代であるがゆえに、人と人とのつながりが求められ、その大切さがより認識されるのでばないでしょうか。
 樫葉会も三十数年の年輪を重ね21世紀へと向かって進んでいます。社会の多方面において活躍する会員相互の連携をさらに深め、具体的にその繋がりを役立てていくことは、たいへん有意義なことだと考えます。
 今後は組織運営において、若い会員の柔軟な発想を一層反映させ、組織の充実・発展を図りたいと思います。御支援の程、よろしくお願い申し上げます。


生駒高校は今…

 子供の数が減少している。加えて京阪神の私学へと中学生が流出し、県立高校は生き残りをかけて厳しい状況にある。
 そんな中、生駒高校は「特色と魅力のある学校づくり推進校」として県教育委員会から指定を受けた。平成8年4月に学校改善委員会を設置し、これからの学校づくりについて検討を続けている。具体的に、学校改善のコンセプトを①中学生・保護者が入学を希望する学校②生徒の能力を最大限に伸ばす学校③確かな進路保障の3点に絞った。
 校内の教職員だけで学校づくりを考えるのではなく開かれた学校づくりをモットーとし、その一つとして外部の方を招いて、平成8年10月22日、「学校改善シンポジウム」を開催した。
 この日は、大阪府教育審議会会長の金子照基氏、前県教育長の西川彰氏、斑鳩南中学校教諭の熊野恵次氏、前県高校PTA連絡協議会会長の東川善弘氏の4人をパネリストとして招き、行政や中学校、保護者などの立場から次のような提言をいただいた。

・基礎基本を考え直す
・教育カルテの作成
・教育課程の弾力化
・地域に密着した特色ある特別活動の創造

 四時間に及ぶシンポジウムを通して、最終的に以下の事項を確認した。

・帰属意識(大切に育てられているという意識)と自己概念(自尊意識、やれば出来るという意識)の形成が大切
・危機意識を教師1人1人 が持って、高校は変わらなければならない意識改革が必要
・逃げることなく1人1人に向き合う
・理解できない子に暖かい目配りを。あきらめずに努力すること

仲嶌校長は、「特色ある学校づくりを考えないと、子供たちに学校を選択してもらえなくなる。21世紀に向けて学校も意識改革が必要」と強調された。
 今後も、公開シンポジウム、他校への視察、校内研修を重ねていき、よりよい学校づくりを研究し、検討していく予定である。
 同窓生の皆さんも、母校のすばらしい伝統の上に新しい歴史を積み重ねていけるよう、暖かく、時には厳しく、生駒高校を御支援下さい。アイデアがあれば、ご連絡いただけると幸いです。
 生駒高校は今、大きく変わろうとしている。


いこまおろし

 バレーボール。僕の高校生活は、バレーボール一色だった。キャプテンとしてチームをまとめ、ひっぱっていくのは、大変だったが、この経験によって得たものは、大きかった。正セッターが抜け、即席のセッターでプレイがうまくいかず、みんなの心がばらばらになり、負けた事もあった。チームをまとめられなくてやめようと思った事もあった。
 3年間の競技生活の中で一番心に残ることは、最後の公式戦である。これに勝てばベスト8。勝てると思ったところで試合の流れが急に変わり、敗北。これに負けたら後がない。心の中に大きく悔いが残った。
 大学に入学し新しい生活が始まった。自分で選択した講義に出席し、友人と遊んだり、バイトにあけくれる毎日。高校生活とは違い自分の自由にできる時間が増えたが、その時間を僕は上手に使うことができているだろうか?ただ、目の前に積み上げられたものを、邪魔にならないよう片付けているだけだ。それでは、何も生まれてこない。バレーボールだって、攻撃しないと得点につながらない。
 今、高校時代の仲間達とバレーボールのチームを作ろうと計画中だ。これからは、勝つことだけを目的とするのではなく、楽しんでバレーボールをしたい。そして悔いのない学校生活を自分流に彩りたいと思う。


全国高等学校総合文化祭 第21回 奈良県で開催

 第21回全国高等学校総合文化祭が、今年、奈良県で開かれます。
 『咲かせよう 創造の華 万葉の風に誘われて』のスローガンのもと、各部門が各地で、8月7日から8月11日にわたって開催されます。

 わが生駒高校からも、美術・工芸部門、書道部門、合唱部門の3部門で、参加、出演する生徒がいます。それぞれに抱負を聞いてみました。

 県立美術館に、他府県から選ばれた作品と一緒に展示されるのは、アートグランプリやジュニア県展などで評価された作品です。今、私は50号のキャンバスに、さるすべりの下に友人と犬が座っている絵をアートグランプリに向げて製作しています。
   (美術部・徳田奈穂子)

 全総文に向けて、題材を選んでいる段階です。楷書が得意で、普段見られないような少し変わった字体の作品にしようと考えています。東大寺の回廊に、奈良県の代表として、全国から選ばれた作品と並ぶので見劣りしないものを書きたいです。
   (書道部・澤井美来)

 県下二十数校が集まって300人近い大合唱で3曲を発表します。会場全体で歌う試みもあり、部員が少ない学校は大人数での合唱を楽しみにしています。本校は、企画運営の中心として活躍しています。私たちの歌声を聴きに来て下さい。
   (合唱部・中尾聡美)

ブンタ君とナラちゃん  1996年に本校を卒業した須藤あゆみさんデザインの「ブンタ君とナラちゃん」がマスコットです。