「校長室の窓から」(平成29年度)
「校長室の窓から」 平成29年度 (八重吉修校長)
3月31日
私は、本日をもって、定年となり、退職することになります。
例年より早く満開となった桜が、明るく送り出してくれるように感じます。
2年間、香芝高校の校長として、生徒のみなさんと接することができ、感謝の気持ちでいっぱいです。
多くの可能性を持つみなさんが、さらに自信を持って自らを磨き、活躍されることを期待しています。
生徒のみなさん一人一人が、そして香芝高校が、さらに大きく羽ばたかれることを祈念して、私の『校長室の窓から』挨拶とさせていただきます。
本当に、ありがとうございました。
3月20日
今日は平成29年度の修了式です。
式辞として、以下のようなお話をしました。
冒頭は生徒へのお礼です。
卒業式準備に明るく取り組む様子を見て、香芝高校生の雰囲気の良さに感動しました。
2つめは、改めて、卒業生から学校への贈り物の紹介をしました。
体育館のワイヤレス放送設備一式と玄関前に設置してあるAEDです。AEDは体育教官室にも設置してあるのですが、緊急の時に少しでも近いところのものを、ということで玄関にも設置していただきました。放送設備とAED、有効に使わせていただきたいと思います。
3つめは成長の自覚と次への取り組みについてです。
1年生は、制服がぴったりとくるようになりました。2年生は、余裕が見られるように思います。そこで、次の学年に進むに当たって、自分の目標を確認してほしいということです。
高校を卒業後は、どのような道に進むのか。そのために、高校で何を学び、何を身につけるか。
ただし、間違ってはいけないのは、進路決定のためだけに高校で学ぶのではありません。
高校で学ぶ内容は、身につけなければならないことばかりです。そういう意味では、高校の授業を大切にして、一般常識を身につけなければなりません。
最後に、新入生を迎えるに当たってのことです。
新入生に
「おはよう、こんにちは」
大きな声で話しかけてあげてください。
『香芝高校は、大きな声で挨拶する学校だ』
と教えてあげてください。
その積み重ねが、香芝高校に挨拶が増えることになると思います。さわやかな挨拶の響く学校となることを期待しています。
4月9日は、新しい学年のスタートとなります。みなさんにとって平成30年度が飛躍の年度となることを期待しています。
3月1日
きょうは卒業式でした。
早朝から春の嵐でした。強い風のために交通機関が乱れて、心配をしましたが、予定通り実施することができました。式辞の要旨を記します。
本校へ着任以来、この2年間、私は皆さんの多くの笑顔と出会ってきました。登下校のとき、修学旅行や遠足・文化祭などの学校行事のとき、そして、部活動や生徒会活動のとき。けれども、皆さんはその笑顔と同じほど多くの悩みも抱えていたことと思います。その笑顔と悩みが皆さんを成長させました。笑顔があるからこそ、人は前向きに取り組めます。悩みがあるからこそ、人は人間的に成長します。
校歌にもあるように、本校の校訓は、「和敬」「創造」「錬磨」の3つです。自分とともに他人の尊厳も大切にしようとする気持ち、過去にとらわれることなく新しいものを創り出そうとする意欲、そして、自身をさらに磨き高めようとする心意気、香芝高校の卒業生として、これからの人生の指針として、大切に持ち続けてください。
退場の際に、隣の真美ヶ丘西小学校を見てください。皆さんの卒業に向けての祝辞を掲示していただいています。皆さんの成長を見守り、卒業を祝福していただく、この香芝の地を誇りにしてほしいと思います。
先日は平昌でのオリンピックが開催されました。多くの若者の活躍と感動のシーンがありました。2年後には東京で開催されます。今、まさに皆さんが期待される年代です。皆さんが期待されるのは、スポーツの面だけではありません。人にはそれぞれ異なる得意なことがあります。あなたが自慢できる個性はどのようなことでしょうか。それを見つけて、伸ばす、それこそが社会貢献への第1歩だと思います。
最後になりましたが、保護者の皆様に一言、お祝いとお礼を申し上げます。
お子様のご卒業、まことにおめでとうございます。この卒業を最も喜んでおられますのは、これまで長い間、いつくしみ育ててこられた保護者の皆様と拝察しております。心からお祝いを申し上げます。
また、3年間にわたりまして、本校教育活動推進のために、温かいご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございました。厚くお礼を申し上げます。
卒業生のみなさん
香芝高校はいつまでもみなさんの母校です。機会があればいつでもお立ち寄りください。みなさんの前途に幸多きことをお祈り申し上げます。
卒業、おめでとう
1月19日
新年のご挨拶が遅くなりました。
あらためまして、あけましておめでとうございます。
実は、私は1月7日にインフルエンザと診断されました。
始業式に出席させていただけず、挨拶文を教頭に代読していただきました。生徒の皆さんの元気なお顔を拝見できず、健康の大切さを実感した今年のスタートでした。
さて、2年間にわたった耐震工事も昨年末で終わりました。
学校行事や授業など、生徒の皆さんにもいろいろな面で我慢もしていただきましたが、これで安心して学校生活を送っていただけます。暑い夏、そして寒い冬の日も仕事をしていただいた工事関係者の皆さん、騒音やホコリでご迷惑をおかけした近隣の地域の皆さんなどいろいろな面でご迷惑やお世話をおかけした方々に感謝したいと思います。
平成29年度の3学期が始まりました。
大学入試センター試験が先日実施され、多くの高校生の進路決定に向けての取り組みは始まったばかりです。
けれども、3学期は、高校入試もあって、本当に短い期間となります。
1,2年生は、4月から何を目指すのか、3年生は、どのような進路を切り開こうとしているのか。
じっくり考えることができるのは〝今〟です。自分の夢を考えましょう。
その実現のために、今、何をするべきなのか、考えてみましょう。
香芝高校生は、本当に素晴らしい力を持っています。自分の力を信じて、大きな夢を膨らませてほしいと思います。
平成30年が皆さんにとって飛躍の年となることを期待して、年頭の挨拶とします。
12月28日
平成29年の年末を迎えました。
がむしゃらに走ることができるのも若者の特権ですが、年末は、ふと立ち止まって自分を見つめ直すよい機会ではないかと思います。
2学期の終業式では、ふたつのお話をしました。
ひとつは、宇宙開発についてです。
先日、ロシアから3人の乗組員を乗せたロケットが宇宙へ飛び立ち、国際宇宙ステーションとドッキングしたニュースが流されていました。その中には日本から参加した人も含まれ、医学などいろいろな研究に役立てようと取り組まれておられます。
ただ、その宇宙ステーションでの活動の様子などが、それ以降のニュースなどで取り上げられる機会が少ないように思います。私が、小学生だった頃、アポロ11号が月面に着陸し、世界中が大騒ぎだったと思います。おそらく、この半世紀ほどの間に、宇宙が身近になり、大きなニュースではなくなってきたのだろうと思います。
このように、科学技術はどんどん進み、世界が動いていきます。これからを生きる高校生の皆さんこそ、この流れにただ流されるのではなく、あるいは乗り遅れるのでもなく、自分のペースで前を向いて生きていくためにも、いろいろなことを学び、身につけ、そして考えてほしいと思います。
もうひとつは、一期一会のお話をしました。
茶道から生まれたこの言葉は、その時々の時間、出会いを大切にしようと呼びかけています。この1年生から3年生が一堂に会するのも、3学期の始業式が最後となります。たまたまこの1年を一緒に過ごしたみんなで、始業式には大きな声で校歌を合唱しようと提案をしました。特に、まもなく卒業する3年生にとって、忘れられない合唱となってほしいと思います。
平成30年が、皆さんにとって素晴らしい年となることをお祈りしています。
9月1日
朝夕、涼しくなってきました。校庭のサルスベリが鮮やかな花をつけています。2学期の始業式に当たって、ふたつのお話をしました。
ひとつは、読書の楽しさと読書感想文の意義についてです。
8月の後半に立ち寄った書店に読書感想文コンクールの課題図書を集めたコーナーがありました。高校生の課題図書の中から「ストロベリーライフ」(荻原 浩著)を読みました。都会で働く30代半ばの男性が、お父さんの病気をきっかけに田舎に戻り、農業を始める様子を、その人の家族、両親、姉たちとその家族などいろいろな立場の人のことを交えて描かれていました。私も家族やこれまでの生き方を考えながら読ませていただきました。自分のペースで、いろいろな人の立場に立って考え、想像を膨らませながら読み進めました。これこそ読書の楽しさだと思います。その中で考えたこと、感じたことを、素直に書き表すのが読書感想文です。自分の考えを整理し、表現する力こそ、これからを生きる高校生に求められる力です。
さて、今年の夏も記録的な暑さでした。けれども、東日本では、曇りや雨の日が多く、日照時間が少ないために農作物の被害も伝えられていました。暑い夏でしたが、その暑さがなければ困るということもわかりました。私は、校長室の机の上に、先輩の先生からいただいた「ありがとう」という言葉を飾っています。満たされているとき、不自由を感じないとき、「あって当たり前」と考えがちです。それがなくなったとき、あらためてそのありがたさを感じるものです。生活の中で、周りの人にも、自然や環境にも、あるいはそのほかのいろいろなものに対して、感謝の気持ちを大切にしたい、それが今日のもうひとつのお話です。
実りの秋です。ひとりひとりが充実した高校生活を送って、実りの多い2学期となることを期待しています。
7月20日
今日は終業式でした。
学校長式辞では、3つのお話をしました。
1つめは自信を持とう、みんな、やればできる
インターハイ予選や、つい先日の高校野球などを観戦して、私の実感です。それぞれに苦しい練習もされたことと思います。
でも、それがこのように素晴らしい結果として表すことができます。一人一人が何を目指すかは異なります。
結果を信じ、自信を持って目標に向かって努力をしてみましょう
2つめは勉強に前向きに取り組もう
人工知能が発達し、人間に求められることが変わってきました。何年か後には、現在の多くの職業がなくなるといわれています。
そんな中で皆さんに求められるのは、みんなで協力して考える力です。だから、授業のあり方も変化しています。
予習や復習をして、授業に前向きに参加していきましょう。進級や卒業、就職や進学のためだけではなく、力強く生きるための学力をつけてほしい。
3つめは夏休みには、何か目標を持って、やり遂げよう。
40日あまりの長い休みです。夏休みが終われば、1,2年生は学校行事や部活動の予定が盛りだくさんです。3年生は卒業後のことを真剣に考える時期となります。
今年の夏は、こんなことをした、と言えるものをひとつ作りましょう。暑い夏になりそうです。
熱中症など体調管理に気をつけつつ、この夏休みに何かをやってみましょう。自分の力を信じ、チャレンジし、やり遂げる姿を期待しています。
6月1日
生徒総会に続く全校集会でした。
今回の全校集会では、生徒の皆さんに期待すること、をお話ししました。
1つ目は、自主性です。
学校生活を気持ちよく、そして楽しいものとするために、生徒会やクラスでの話し合いを通して、自分たちのしたいことなどを提案することです。自分たちの高校生活をより充実したものとするために、新たな提案を期待しています。
2つ目は、まわりの人への感謝の気持ちを持つことです。
先週の球技大会の実施、運営に当たって多くの皆さんが取り組んでいただきました。白熱した試合もあり、楽しい様子も数多く見られました。その大会を安全に開催するために、準備などをしていただいた人への感謝は忘れないでほしいものです。
3つ目は、将来を切り開くために準備しようということです。
最近は、いろいろな世界で中学生や高校生の活躍が目立っていますが、それを他人事とはせずに自分の得意分野や興味あることをよく見つめて、伸ばしてほしいと思います。
学力をつけ、自分の可能性を広げつつ、それぞれの適性を見つけてください。
1学期も後半になります。鬱陶しい梅雨を吹き飛ばすような皆さんの活躍を期待しています。
5月1日
緑の美しい季節になりました。
始業式あるいは入学式から3週間が過ぎました。全校集会の壇上から皆さんを見ると、たった3週間が過ぎただけなのですが、1年生は高校生らしく、2,3年生もそれぞれの学年らしく成長されたように見えます。
さて、北館の耐震工事を始めていただいています。昨年の工事の続きで、北館の東半分を11月中旬を完成の予定で実施していただきます。昨年同様、できるだけ大きな音が出る工事は休日や夏休み期間中にしていただきますが、工事を進める上でどうしても大きな音が出てしまうこともあると思います。また、1,2年生は駐輪場も移動していただいています。今、1,2年生が置いている仮の自転車置き場にも、できるだけ早く、屋根を設置していただけるように計画していただいているところなのですが、もう少し我慢してください。皆さんにいろいろご迷惑をおかけするのですが、いつ大きな地震が来るかもわからないので工事も急いでいただいています。
ところで、最近、将棋の世界で中学生の藤井聡太さんが話題になっています。加藤一二三さんとか羽生善治さんに勝ったということで注目されています。この人は趣味の将棋からプロとして活躍されているようですが、皆さんも自分の得意とし、興味を持っているものは何なのか、よく自分を見て、輝いてほしいと考えます。皆さんは、まだまだ成長過程です。いろいろな面で、伸びざかりです。是非、しっかりと目標を持って、夢を実現してください。
新入部員も入って、部活動が活気づいています。多くの運動クラブは、今月から来月にかけてインターハイの予選が開催されます。3年生にとっては、一つの目標として入学時から練習してきた成果を発揮する場となることと思います。自分の力を精一杯出してください。
今月は、22日から中間考査も予定されています。忙しい1ヶ月となると思いますが、木々の若葉と同じように、皆さんが日に日に成長する1ヶ月となることを期待しています。
4月12日
昨日入学式を終え、今日から香芝高校平成29年度がスタートしました。教室やグラウンドから活気あふれる声が響いています。
一昨日の始業式、そして昨日の入学式、生徒には挑戦する気持ちを持とう、と呼びかけました。若人は無限の可能性を持っています。目の前の生徒たちが大きく羽ばたくように、教職員も精一杯応援したいと考えています。