第1回目の「探究基礎(作法の時間)」の授業では、災害発生時の避難所で使用できる「はきもの」を4人グループで製作しました。製作する上で考えるべき条件を思いつく限り出し合い、グループでアイデアを分類し、取り入れたい条件を絞り込みました。使用できるものは、新聞紙、マスキングテープ、はさみ。もちろん使用については自由です。試行錯誤を繰り返しながら、生徒たちは自分たちのグループの「はきもの」について考え抜いていました。最後に、グループで大切にした条件、製作する上で工夫した点、難しかった点などについて、生徒たちは自分自身の言葉で説明しました。他のグループの発表を聞くときも、生徒たちは目を輝かせていました。

 ここで生徒たちの声をいくつか挙げます。生徒たちは、活動の振り返りとして、気づいたことや学んだことを「気づきノート」に自分自身の言葉で記述しています。

・メンバーの「粘土みたいにくっつけていく?」という意見には、自分にはそんな発想がなくて驚いたし、すごいなと思った。

・ひとりひとり違った個性があることで、この世界にはたくさんの種類の製品が存在していることに気がついた。

・付箋に書いた意見をしっかり分類していくと、方針が早く決まった。同じような意見を丸で囲っておくと後々見やすかった。

・災害時の「はきもの」にファッション性はいらないと思っていたが、そんな時こそ明るい気分は大事かもしれない。

 後日、クラス代表の計9グループが、教員の前で改めて発表をしました。生徒たちの新鮮なアイデアには本当に感心させられます。