統合科学講演会(アストロツーリズム)
5月14日(水)、高校1年生を対象に、奈良県立大学から尾久土正己学長先生をお招きして、アストロツーリズムに関する統合科学講演会を実施しました。
<内容>複雑化する社会、予測不能な時代の中、専門範囲だけを極めようとする従来の学び方では不十分であり、文理融合を目指すべきです。観光においても、幅広い知識を持っていれば、それを活かせる場面があります。宇宙について研究から観光学に携わる立場になった時に初めて、宇宙こそが究極の非日常であり、持続可能な観光資源であると気づきました。与論島では、防犯灯を初めとする明かりを、空へと向かないように工夫しました。そして、島民を対象に星のソムリエ講座を開催し、星について教えられるようにスキルを与えました。また、星に関する与論島での独自の文化、特に民謡などを、訪れた観光客に紹介できるよう採譜し、物語を保存しました。これら3つ、つまり『環境』、『経済』、『社会文化』のトリプルボトムラインのバランスを取ることにより、持続可能な観光資源たり得たのです。こうした努力の甲斐があり、与論島はDark Sky、つまり天体望遠鏡の要らない満点の星空を見られる環境と認められ、2023年にはGreen Destinations Top 100にも選ばれました。
今回の先生の授業をお聞きし、生徒たちも将来の自分の姿をより具体的に想像し、そのために必要な知識について考えられるようになっていると嬉しいです。尾久土先生、この度は本当にありがとうございました!
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