校長あいさつ(令和6年度)

   

 
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 奈良高等学校のWebページをご覧いただきありがとうございます。
 本校は、大正13年(1924年)に奈良県立奈良中学校として開校し、本年100周年の節目をを迎えています。昭和39年から慣れ親しんできた法蓮学舎をあとにし、令和4年4月に朱雀の地に移転して3年目を迎えています。
 奈良高等学校創立100周年実行委員会による記念事業の一つとして、朱雀学舎の中庭を整備していただきました。創立50周年の記念事業として建造された「アテネの学堂」のプラトンとアリストテレス像を移設し、新たに「竪義の庭」として奈良高等学校の伝統と歴史を受け継ぎ、101年目からの歴史を築いてまいります。

 本校には、自由で豊かな学びを創造する高等学校として、長い歴史の中で脈々と受け継がれてきた「自主創造」という理念があります。「自主創造」の精神を継承し、「自ら学び、自ら考え、自ら開拓する」姿勢を身に付け、日本、世界のよりよい未来に貢献していく人材を育成することをグラデュエーション・ポリシーとしています。
 これまで、20年にわたりスーパーサイエンスハイスクールとして、地域の中核拠点校として大学や研究機関との連携等を通して、複雑で変化の激しい社会の中で、多角的・複合的な視点で事象を捉え、主体的かつ徹底的に課題と向き合い考えながら、新たなイノベーションを起こす科学技術系グローバルリーダーの育成を目指す教育に取り組んできました。令和5年度よりSSH認定枠(令和10年3月31日まで)に指定され、これまでの取組を基にした多様な実践活動を展開・普及すべく取り組んでいます。
 昨年度は、広い視野に立ち、異なる文化、価値観を乗り越えて関係を構築し、コミュニケーション能力と積極性及び協調性を育むことを目指し、シンガポールへの海外研修旅行(SSHコース、グローバルコース)を復活しました。今後はSSHコースの海外研修は隔年ごとに、語学研修は毎年企画してまいりたいと考えています。

 奈良高等学校には、教室で必死に入試問題に向き合っている生徒、運動部活動で汗を流す生徒、芸術や伝統文化に親しむ生徒、動植物や科学的な観察にじっくり取り組む生徒など、多様な個性をもつ生徒が、それぞれ自分の好きなことにまっすぐに打ち込んでいる姿があります。生徒が互いの個性を尊重しながら多様な価値観に触れることにより、高いレベルで知的好奇心を活性化させ、新たな学びや発見を自ら創造していく伝統が本校には脈々と息づいています。こうした学校生活の中で、驚きと感動のある学びを通して科学的に物事を考える高い見識を育て、未知なる課題への解決にとどまらず、新たな発見を志向して社会に貢献していく人材に成長してほしいと願っています。   

 本校校地内には、奈良県教育委員会が設置した地域連携センター「平(な)城(ら)山(やま)」があります。奈良高等学校の朱雀の地への移転に伴い、これまで平城高等学校が果たしてこられた歴史と文化を尊重し、地域連携の取組を奈良高等学校が受け継ぎ発展させることを目的としています。地域の小学生や中学生を対象にした奈良高校独自のプログラムも展開しています。
 「社会に開かれた教育課程」の実現に向けた基盤として、学校と地域が連携・協働し、地域全体で生徒の成長を支えていくため、今後も地域連携活動を企画・運営してまいります。地域のみなさまにも愛され、育てていただけるような学校づくりに邁進してまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

  令和6年4月

奈良県立奈良高等学校

校長 前田 景子