11月1日水曜日、広島大学名誉教授の佐藤清隆様をお迎えして、本校1年生を対象に、「探究基礎」の時間に扱っている「チョコレート」に関する講演をしていただきました。畝傍高校では在学中に、生徒たちにその道の「本物」の人に出会ってほしいという想いから、このような機会を多く設けています。佐藤先生は40年以上にわたり食品油脂の物理的研究に従事されており、特にチョコレートについては、民間企業との共同研究をはじめ、国内外での研究を牽引されている『チョコレート博士』です。

講演中、先生はチョコレートやカカオについて行われたたくさんの実験や研究について、写真やグラフをスライドで示しながらお話をされていました。また、1つの仮説が正しいことを証明するためには、客観的な根拠に基づいたデータが多く必要であると強調してくださいました。それは、1年生が今取り組んでいる「論証」において、とても重要な部分であり、生徒たちは話を聞きながら熱心にメモを取っていました。

講演後の質疑応答の時間には、生徒からの質問も尽きませんでしたが、佐藤先生も、一つひとつの質問に時間をかけて丁寧に答えてくださいました。佐藤先生の「チョコレート」に対する情熱を生徒もしっかり受け取ったようで、自教室に帰ってからの振り返りの時間には、「気づきノート」への記録が充実している様子でした。

また、放課後には佐藤先生を囲んでの座談会が開かれ、1年生だけでなく、他学年の生徒も熱心に参加してくれました。ここでも話題は尽きず、チョコレートにどっぷり浸れた、充実した時間となりました。

佐藤先生との出会いが、生徒たちに様々な変化をもたらしてくださいました。佐藤先生、ありがとうございました。