学校長挨拶
校長室より
奈良県立盲学校のホームページを御覧いただきありがとうございます。
今年4月1日より着任しました校長の出口千惠美と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。
本校は、県下で唯一の視覚支援教育を専門に行っている学校です。幼稚部、小学部、中学部、高等部(普通科、保健理療科)、専攻科理療科と多くの学部がありますが、全生徒数は35名で、アットホームな学校です。本校の幼児・児童・生徒は、全く見えない方(全盲の方)が約3割、見えにくい方、つまり、弱視の方が約7割在籍し、学んでいます。幼稚部から高等部普通科までは、一人一人に合わせた学習を、理療科(保健理療科・専攻科理療科)は職業課程で、あんま・マッサージ・鍼・灸の専門的な技術を学び、国家資格の取得につなげていくことを目的としています。
本校は、1920年(大正9年)に現在の奈良市登大路町にある奈良基督教会の一室を借りて私立奈良盲亜院として発足しました。今年で、創立102周年を迎える伝統のある学校です。
校訓の「清く 明るく たくましく」は、自己の障害を克服し生きる力を培い、自立を目指すことを目的としています。今年は、幼稚部2名、中学部3名、高等部普通科4名及び専攻科理療科2名の児童生徒が入学しました。幼稚部の新入生は久しぶりで、所作が皆を笑顔にしてくれています。また、すでに学校で学んだ経験のある入学生は、己の持てる力を最大限に発揮し、更に成長してくれることを楽しみにしています。
本校は、「見えない」「見えにくい」方々の相談も行っています。乳幼児において見え方に心配のある方、成人になって病気が進行し見えづらくなってきた方や何らかの理由で視覚障害者になられた方々の相談を受け付けています。また、生活する上での便利グッズ等の紹介もさせていただいています。本校には、100年の歴史に培われた専門性があります。一人で悩まず相談していただければお力になれると思います。
今年度は、コミュニティスクールの充実と、学校見学会である「いくナラ・みるナラ 盲学校」を引き続き実施する方向で計画を進めています。これからも地域の方々と共に更なる未来へ飛躍したいと思います。教職員一同、全力で指導にあたっていく所存ですので、変わらぬ御協力をよろしくお願いいたします。