校長室より

3月に7名の卒業生を送り出し、12名の新入生を迎えました。幼稚部4名、小学部9名、中学部5名、高等部11名、保専部8名が在籍しています。

全国の盲学校在籍児童生徒数の減少傾向は著しいですが、本校は昨年よりやや増加しました。とはいっても、1名のみ在籍する学年もあり、学びの広がりを他校にも目を向けていくことも検討したいと考えています。学校内では、昼休みに成人の生徒の腰あたりまでしかない身長の幼児や児童と仲良く話している様子をよく見かけます。盲学校での穏やかな日常です。

県内唯一の視覚支援学校としてのセンター的機能も、小中学校等の教員への支援機能や、障害のある幼児児童生徒への指導や支援機能、福祉、医療、労働などの関係機関等との連絡や調整機能などを行っています。先日、地域の方が2名来校され、視力が低下してきてどのように生活していったらよいかと相談されました。幼児児童生徒だけでなく、見え方の不安を持っておられる県民に、頼れるところと思ってくださったことを嬉しく思いました。様々な障害の中でも視覚障害が最も少数であることからも、多くの県民に盲学校の存在を知っていただく試みを続け、教職員一同、見えにくさの支援をしていきます。

また、本校生の興味関心をキャッチして、経験したい、学びたいという意欲をもたせる教育を積み重ねる中で、豊かな人間性を育めるよう取り組んで参ります。

どうぞ、ご支援いただきますようお願いいたします。

出口 千惠美