PTA事業所見学

 10月30日すっきりとした秋晴れの中、PTA主催による事業所見学会が開催されました。見学会を通じて、それぞれの事業所の特徴や進路について、詳しく学ぶことができました。

 

〈奈良方面コース(オフィスK・たんぽぽの家アートセンターHANA〉

 オフィスK就労継続支援B型事業所を見学させていただきました。この日は商品を入れる紙箱を組み立てる作業、アンテナショップやバザーなどで販売される編み物を作業されていました。質疑応答では個人のペースに合わせた柔軟な働き方を提供し、無理のない範囲で軽作業の仕事を受注されておられることを伺いました。見学後のランチは作業所の一階にあるカフェでピザトーストをいただきました。とても美味しかったです。事業所の仕事のひとつとしてカフェの接客、調理、洗い場の仕事もされています。クッキーやケーキの販売も行われ、参加者の多くの方が購入されました。

 たんぽぽの家アートセンターHANAでは、手芸作品制作やアート制作、演劇の練習など様々な活動が行われており、集中して作業されている姿が印象的でした。建物内にギャラリーもあり素敵なアート作品が盛り沢山の空間でした。

 利用者の方々が生き生きと作業されている様子を見て「自分の子供も、こんな風に働けるといいな」と思いました。

 また普段交流のない他学部の保護者の方々との情報交換や交流ができ、非常に有意義でありました。子どもの将来を考える上で、非常に貴重な機会となりました。
  

 

〈田原本方面コース(株式会社cws)〉 

 参加者12名はバスで現地へ向かい、まず会議室にて事業内容や社会的取り組みについて説明を受けた後、ドライ棟と冷凍・冷蔵棟の施設を見学しました。

 見学中は、機械の稼働音が響く中でも、複数の社員の方々が丁寧に案内・説明をしてくださり、職場の雰囲気や業務内容を具体的に知ることができました。

 印象的だったのは、社員の皆さんがそれぞれの持ち場でテキパキと働く姿で、参加者からは「子どもが働くことについて少し身近に感じられた」との声が聞かれました。

 cws様は障がい者雇用を積極的に推進しておられ、奈良東養護学校や他の特別支援学校の卒業生も在籍しているとのことでした。離職率も低く、職場環境が整っていることが伺えました。ダイバーシティ推進担当者が在籍し、就職後のフォロー体制も充実している点に安心感を覚えたという参加者の意見もありました。

 また社員同士が自然にサポートし合いながら働いている様子や、外国人スタッフも活躍している姿から、多様性を尊重する企業文化が感じられました。

 機械による業務管理やヒューマンエラーを防ぐ仕組みも整備されており、誰もが安心して働ける環境が整っていることがわかりました。

 参加者からは「子どもにとって就業はまだ先の話だと思っていたが、実際の職場を見学することで将来を具体的に想像できるようになった」「実習などを通して実際に見て感じる体験が〝自分にもできるかもしれない〟という小さな自信につながるのだと思う」といった前向きな感想が寄せられました。

 今回の見学会を通じて、参加者一同が多くの学びと気づきを得ることができました。お忙しい中、丁寧に対応してくださったcws様に感謝申し上げます。同行してくださった進路の先生やご参加いただいた皆様もありがとうございました。
    

 

〈九条・大和郡山方面コース(わかくさもえぎ・eight・ふれあい工房・彩食キッチンBon)〉

 わかくさもえぎはゆったり過ごすことを目的とされていて、近々施設のお祭りが開催されるそうで、皆さんで準備されていました。内職などのお仕事をされている時もあるそうです。

 eightは様々な事業を展開されていて、会社の概要や代表者様の思いをお伺いした後に、短期入所事業の施設を見学させていただいたり、古民家を改装されたコネクトスペースのcottonも案内していただいたりしました。また、コミュニケーションが苦手な方に、PECSという方法を用いて、利用者さんが意思決定、意思表明できるようにサポートされていることも教えていただきました。

 ふれあい工房では仕事内容も軽作業や花の配達など様々で、カフェでお仕事をされる方もいらっしゃるそうです。彩食キッチンBonでのランチも美味しくいただきました。

 どの事業所も親切にご説明いただいて、将来の進路の参考になりました。