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 さぁ、6月に入りました。
 在校生のみなさんには文書でお知らせしましたように、今月16日は本校の創立記念日です。今年で創立20周年を迎えました。奈良東養護学校がどのように生まれ、今に至っているのかを2回に分けてお伝えします。

 平成16年(2004 年)の秋に奈良県教育委員会から「障害児教育諸学校適正化実施年次計画」が示され、その中で県立西の京養護学校と県立七条養護学校を統合して、県立の養護学校を設置することが示されました。隣接しているとはいえ、二校は障害種別が異なることもあり、意識的な学校間連携はないまま運営されてきていました。しかし実際には、平成15年度から、西の京養護学校の教室不足を理由に高等部の学習教室として七条養護学校の教室を借用していました。上記の「適正化実施年次計画」の発表を受けて、西の京養護学校と七条養護学校の現場では、両校教職員で「統合推進検討委員会」を設置し、校舎利用の方法や児童生徒の安全対策及び相互理解の進め方、校名や校章、教育目標等が検討され、平成17年(2005 年)4月に「奈良県立奈良東養護学校」が開校しました。
 平成17年4月11日には病弱教育部門の入学式が、翌、12日には知的障害教育部門の入学式が挙行されました。当時は病弱教育部門(児童生徒数は28名)に病弱部と訪問教育部がありました。知的障害教育部門(児童生徒数は206名)の通学区域は奈良市と生駒市でした。翌、平成18年には知的障害教育部門の中に高等養護部が設置され、順次入学生を迎えていきました。奈良東養護学校は新しい学校として歩み始めましたが、西の京養護学校と七条養護学校は各の歴史を歩んできたため、学校行事や校務分掌等に係る考え方や運営方法等の相違は少なくはありませんでした。そのため、この頃の校内では様々な場面で「奈良東はひとつ」をキーワードに部門や学部間の意見を調整し、丁寧に話し合いを積み重ねていきました。平成19年には知的障害教育部門の児童生徒数は238名(高等養護部22名を含む)、病弱教育部門の児童生徒数は22名となっていました。
 そして、平成20年(2008 年)に「統合のシンボル」として、児童生徒の願いや言葉を盛り込んだ現在の「校歌」が生まれました。この年に県立奈良西養護学校が開校し、知的障害教育部門(高等養護部を除く)の通学区域が奈良市東部に変更されました。そのため知的障害教育部門の児童生徒数は133名(高等養護部39名を含む)、病弱教育部門の児童生徒数は21名になりました。しかし、奈良西養護学校の校舎改築工事が開校に間に合わず、本校で1学期を過ごすこととなりました。教室等が足りないため、本校の敷地内に奈良西養護学校のプレハブの職員室等を建ててしのぐこととなりました。夏季休業中に移転、2学期から新校舎での学習開始という事態への対応が求められました。(続きは後半へ)
 

校長 寺田 典央