令和4年12月24日 「サイエンスチームなら」科学研究実践活動発表会 開催

昨年度の「科学研究実践活動発表会」は、新型コロナウイルス感染症のまん延により集合型では開催できませんでしたが、今年度は教育研究所に集合して開催することができました。今回の発表会も奈良教育大学の支援を受け、県内の中高生が日頃の研究活動の成果を発表し合いました。今年度は9月にオンラインで「中間報告会」を開催し、各チームに対して大学の先生方から今後の研究の進め方についてアドバイスをしていただいたので、アドバイスをもとに改善を加えた発表も見られました。発表会では、13名の大学等の先生方から審査と講評をいただきました。

【口頭・動画発表】

【ポスター発表】                【生徒交流行事】(針金ごまの製作)

【表彰式】


今回の発表会が、生徒の皆さんのさらなる科学研究実践活動の充実につながれば幸いです。

開催にあたり、参加校の指導教員の先生方、講師の先生方には大変お世話になりました。御協力くださりありがとうございました。

令和3年2月11日 「サイエンスチームなら」科学研究実践活動発表会 開催

本年度も奈良教育大学や橿原ライオンズクラブ、協賛企業の支援を受け、奈良県立教育研究所にて、県内の中高生が日頃の学習や科学部での活動、個人研究の成果等を発表する「科学研究実践活動発表会」を実施しました。今回は5名の大学の先生方等から審査と講評をいただきました。

奈良教育大学 特任准教授 片岡 佐知子 氏
奈良教育大学 特任助教 小川 泰朗 氏
奈良教育大学 准教授 常田 琢 氏
前奈良先端科学技術大学院大学 教授 真木 壽治 氏
奈良学園大学 教授 嶋田 理博 氏

▼今回のコロナウルス感染症感染拡大防止対策

今回は、①マスク+②フェイスシールド+③透明パーテーション(自作)の3重のバリアで、コロナウイルス感染症蔓延防止対策を行いながらの開催しました。

〈対策❶〉

 受付でフェスシールドを全員に配布し、

 マスク着用と、体温のチェックを

 実施しました。

 

〈対策❷〉

 使用するマイクには、

 使い切りのカバーを被せ、

 カバーは発言ごとに交換し、本体の消毒も行いました。

 

〈対策❸〉

 前後は1列空け、

 左右も1席空け、

 会場内は時計回りの一方通行としました。

 

〈対策❹〉

 休憩時間には、

 3台の業務用換気扇で、

 強制的に換気を行いました。

 

〈対策❺〉

 ポスター発表用には、

 飛沫による感染防止のため、

 透明パーティションを5枚製作しました。

 

〈対策❻〉

 生徒交流行事は

 少人数の各校混成チームを編成して、

 広い2階ロビーで実施しました。

 

◆口頭発表◆

 大講座室:発表10分+質疑応答3分+入替2分

【前半12:20~】 

①(中1)微生物燃料電池の電圧と土壌 <青翔>

②(高1)トゲチシャ(Lactuca serriola L.)の生育調査 <郡山>

③(高1)ヨーグルト凝固の新たな指標 <青翔>

④(高1・2)濃硫酸の希釈による性質の変化と、その境界の温度についての研究 <畝傍>

【後半13:30~】

⑤(高2)紫外線照射によるバナナの皮の変色の研究 <畝傍>

⑥(高2)低カリウムのヤマトマナの水耕栽培の確立 <青翔>

⑦(高2)ソバスプラウトの総ポリフェノール量とルチン含量 <青翔>

⑧(高2)味間いものウイルスフリー苗の作成 <磯城野>

◆ポスター発表+録画による口頭発表◆

 中講座室1:発表10分+質疑応答5分✖2回

【1回目14:40~・2回目14:55~】

⑨(中2)オオムラサキが2化になる仕組みに関する研究 <奈女大附中>

⑩(高1)アルコール濃度の違いによる除菌効果の差について <桜井>

⑪(高1)御神渡りを人工的に作る <桜井>

⑫(高2)校内、校外の自然環境における地質調査 <桜井>

⑬(高2)ビスマス結晶の色のコントロールと酸化ビスマス(Ⅲ)の還元 <桜井>

⑭(高1・2)【録画】グリーンヒドラにおける個体数増加率の定量的評価について <郡山>

⑮(高2)【録画】振動による発芽促進 <磯城野>

◆生徒交流行事◆ 

【15:30~】2階ロビー⇒中講座室1:製作20分+競技20分

⑯ 「ペーパー・バランス・サイエンス ~知力でわたれ! ゆらゆら・ころころ対決!」 

◆審査結果発表◆ 

【16:10~】大講座室:ポスター発表(中・高)・口頭発表(中・高)において、最優秀賞を各一点表彰

⑰ 審査の先生方からのコメント

★★★ポスター発表の部 最優秀賞★★★
【中学校の部】オオムラサキが2化になる仕組みに関する研究 <奈女大附>
【高等学校の部】アルコール濃度の違いによる除菌効果の差について <桜井>
★★★ポスター発表の部 最優秀賞★★★
【中学校の部】微生物燃料電池の電圧と土壌 <青翔>
【高等学校の部】紫外線照射によるバナナの皮の変色の研究 <畝傍>
 
●後日、SSHの青翔中学校・高等学校にて校内の探求科学発表会が実施された際、今回の出場チームが上位3賞を独占したそうです。サイエンスチームならの発表会に参加したことで、生徒自身が自らの発表に関して足りない部分を自覚でき、校内の発表会までに「発表内容」「質疑応答」等、かなりの改善を加えて、臨むことができていたそうです。指導の先生曰く、発表する生徒の意識が「他者にわかりやすい発表と質疑応答が大切だ。」と変化したとのことです。
指導教員の先生方・講師の先生方、コロナ禍において多くの困難がある中、対面での発表会の実施に御協力頂き、本当にありがとうございました。
また、発表会の運営にあたっては、橿原ライオンズクラブ様、カシオ計算機様からも費用や機材を提供頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。
 

令和3年1月4日 【活動紹介】県立磯城野高等学校「近畿SSH環境活動フォーラム」「テクノ愛2020」

磯城野高校サイエンスチームなら「生物班」が11/22(日)近畿SSH環境活動フォーラムに参加し、

「振動による発芽促進」について発表しました。

また、ホタルミミズ探索実習では助手として手伝い、参加者に採集から発光まで体験してもらいました。

最後は自由討議の時間で、参加各校で意見交換を行いました。

▼ホタルミミズの採集方法を説明しているところ▼

詳しくは奈良学園中学校・高等学校のWebページをご覧ください。

https://www.naragakuen.ed.jp/news_topics/001505.html

ミミズと栽培に関する研究から派生した「振動による発芽促進」の研究が、

「テクノ愛2020」の最終審査で「奨励賞★」を受賞しました。

応募総数287件のうち最終審査に進出したのはわずか10件(9校)という中での受賞です。

★★★★グランプリ★★★★
「機能性園芸ブロック」
青森県立名久井農業高等学校
★★★準グランプリ★★★
「気体の分子量測定法」
仁川学院高等学校
★★優秀賞★★
「廃棄物起点から PM2.5 を吸着する材料を創製する」
米子工業高等専門学校

【公益財団法人 京都技術科学センター 「テクノ愛2020」審査結果Webページ】

http://www.khc.or.jp/ology/

令和2年12月24日 【活動紹介】県立桜井高等学校が奈良県立教育研究所で活動しました。

 桜井高校科学部が研究を進めている「ビスマス結晶の作成と色のコントロール」に関して、

奈良県立教育研究所の電気炉を用いて実験するため、

村瀨先生以下6名の科学部員が来所し実験を行いました。

★4階プラネタリウムの視聴も行いました。

※視聴希望の方は、学習指導係までお電話ください。

令和2年11月21日 【活動紹介】「まほろば・けいはんなSSHサイエンスフェスティバル2020」に参加しました

サイエンスチームならから5校が参加しました。今年は奈良県立奈良高等学校Webページ上のSSHのページ(下記)でWEB開催となりましたので是非ご覧ください。

http://www.e-net.nara.jp/hs/nara/index.cfm/1,0,79,html

 ※11月7日(土)~ 期間限定公開
 ≪発表内容≫ 
 ●奈良県立郡山高等学校
  ・トゲチシャ(Lactca serriola L.)の生育調査
  ・グリーンヒドラにおける個体数増加率の定量的評価について
 ●奈良県立磯城野高等学校
  ・施設園芸におけるミミズの活用を目指して
  ・味間いものウイルスフリー苗の作成
  ・グラパラリーフの大量増殖
 ●奈良県立桜井高等学校
  ・ビスマス結晶の作成と色のコントロール
  ・校内、校外の自然環境における地質調査
  ・御神渡りを人工的に作る
  ・アルコール濃度の違いによる除菌効果の差について
 ●奈良県立青翔高等学校
  ・外来種を用いた草木染
  ・人が見立てる動物の感情
  ・輝線に見るセイファート銀河の性質
  ・系外惑星のトランジットと天気による影響
  ・塗り分けによるフカシギおねえさん問題の数え上げ
 ●奈良教育大学附属中学校
  ・ナヨクサフジの訪花昆虫と駆除による植生への影響
  ・フライパンの温度と水のバチバチ
  ・奈良でスサビノリの養殖ができるのか
  ・奈良教育大学附属中学校の裏山に生えるキノコの調査
 
≪サイエンスチームなら以外の参加校≫ 
 奈良県立奈良高等学校、奈良女子大学附属中等教育学校、奈良学園中学校・高等学校、西大和学園中学校・高等学校、京都府立南陽高等学校・附属中学校、京都府立桃山高等学校、京都府立西城陽高等学校、京都市立堀川高等学校

令和2年2月21日 【活動紹介】「奈良県農業研究開発センター」の成果発表会に参加しました(ポスター発表)

 以前より各校の研究に関して指導助言をいただいている、奈良県農業研究開発センターの成果発表会が開催されました。今年度は磯城野高等学校から3チームがポスター発表を行いました。
 学校行事の関係で、生徒と教員の参加は叶いませんでしたが、3チームのポスターの前では、多くの研究者や農業関係者が、興味深そうに高校生のポスターに目を通す姿が見られました。

 奈良県農業研究開発センターに、県内外から多くの研究者や、農業従事者の方たちが集まりました。

 専門の研究者とは違った、高校生ならではの発想に、注目が集まりました。

 

 年々発表数が増えているので、今年は教育研究所から、展示パネルを持ち込みました。

令和元年11月2日 「令和元年度 まほろば・けいはんなサイエンスフェスティバル」に「サイエンスチームなら」から、6校(8チーム)が参加しました

 京都府相楽郡精華町の「けいはんなプラザ」にて、奈良県と京都府の中高生約200名による科学研究の発表が実施され「サイエンスチームなら」からも6校(8チーム)が参加しました。主催者発表によりますと、のべ18校の発表(52ブース)は過去最大だったそうです。

 本発表会は、隣で開催されていた「けいはんな情報通信フェア2019」とのタイアップイベントということで、参加した生徒達は、発表の合間に最先端の通信技術について説明を受けたり、実際に体験したりすることもできました。

【参加校】:奈良県立奈良北高等学校、奈良学園中学校・高等学校、奈良学園登美ヶ丘中学校・高等学校、西大和学園中学校・高等学校、奈良女子大学附属中等教育学校、京都府立桃山高等学校、立命館宇治高等学校、京都府立南陽高等学校、京都府立田辺高等学校、京都府立嵯峨野高等学校、奈良県立青翔中学校・高等学校、奈良県立奈良高等学校

<「サイエンスチームなら」加盟の参加校:奈良県立磯城野高等学校、奈良県立桜井高等学校、奈良県立郡山高等学校、奈良教育大学附属中学校、葛城市立新庄中学校、大淀町立大淀中学校>

磯城野高等学校

桜井高等学校

郡山高等学校

奈良教育大学附属中学校

葛城市立新庄中学校

大淀町立大淀中学校

令和元年9月28日 「科学研究実践活動発表会」を実施しました

 奈良県立教育研究所の大講座室にて、本年度に自らが取り組んだ科学研究実践活動の内容及びその成果等を発表し、大学の先生や研究者の方々から審査と講評をいただきました。今回は初めて生徒交流行事として、様々な学校からなる混成チームごとに「ペーパータワー」を作るイベントを行いました。

 

 

 

審査結果

●中学校 口頭発表の部

 最優秀賞:大淀中学校

 優秀賞:青翔中学校(円周率班)

 奨励賞:新庄中学校・青翔中学校(2年探究5班)

●高等学校 口頭発表の部

 最優秀賞:磯城野高等学校(生物班)

 優秀賞:郡山高等学校(生物部[モツゴ])

 奨励賞:磯城野高等学校(農業班)・ 青翔高等学校(2年探究地学1班)

■中学校 ポスター発表の部

 最優秀賞:奈良教育大学附属中学校

 優秀賞:青翔中学校(1年小林)

 奨励賞:青翔中学校(1年赤木)・青翔中学校(1年東浦)

■高等学校 ポスター発表の部

 最優秀賞:郡山高等学校(科学部化学班)

 優秀賞:青翔高等学校(2年探究地学2班)

 奨励賞:郡山高等学校(科学部天文班)・郡山高等学校(生物部[ヒドラ])

               畝傍高等学校・桜井高等学校

令和元年9月10日 【活動紹介】県立畝傍高等学校「古墳から出土する翡翠(ヒスイ)の文化的意味の変遷」

 畝傍高等学校では翡翠(ヒスイ)をテーマに研究を進めています。先日、高校から依頼のあった物品が、奈良教育大学理数教育研究センターから届きましたので、配達をかねて活動の様子を取材しました。

【研究の概要】

 国石翡翠(ヒスイ)は、古代から装飾や埋葬品として利用されてきました。しかし、奈良時代になると埋葬品として用いられなくなり、装飾としての利用もなくなってしまいました。その変化と文化的な意味の移り変わりについて、現在研究しています。

令和元年7月17日 郡山高校科学部(生物班)が、石田教授(奈良教育大学)に指導していただきました

 竹原先生の引率のもと、郡山高校の科学部生物班が奈良教育大学の生物学大実験室において、石田先生の指導を受けました。

 昨年度よりグリーンヒドラの出芽に関する研究に、共生クロレラを化学的に取り除いた「白色株」を用いていますが、比較実験を行う際には、単にクロレラが「ある・ない」だけでなく、「栄養要求性の違い」に注目することが大切であることを教えていただきました。

 他にも、「白色株」にクロレラを与えて再共生確立の過程を観察することや、それらの観察に際し、「ImageJ」というソフトを活用することなど、多くの御示唆をいただきました。

 石田先生から、実験の際にそろえる条件、変える条件について御示唆いただきました。

 

 後日、葉緑素の存在が観察できる「蛍光顕微鏡」で「白色株」とクロレラの関係について再度観察させていただきました。

令和元年7月9日 磯城野高校サイエンスチームなら(生物班)に研究所備品を貸与しました

 磯城野高校サイエンスチームなら(生物班)から種子の発芽に関する研究において、教育研究所の備品借用の依頼がありましたので、備品の配達をかねて活動内容の取材を行いました。

 上記の研究のきっかけは、生徒が感じた素朴な疑問からでした。それは「ミミズのいる土壌の方が、ミミズのいない土壌より植物の生長が促進する。」という説に関して、現在は「ミミズの通った跡が通気性をよくする」とか「ミミズの糞が栄養になる」という説明がなされていますが、生徒たちは「ミミズを含め、何かが動くことで発生する震動も原因ではないか」と疑問を感じました。そこで、エアポンプが発生する震動を用いて比較実験を行ったところ、明らかに「振動を与えた方が早く発芽する」という結果を得ました。

 今後は、どの周波数の振動がどのような種子の発芽を促進するのか研究を進めていく予定です。

振動数を変えて、植物の成長に与える影響を調べる実験を行っています。

同様の先行研究がないので、生徒のアイディアが命です。

令和元年6月12日 郡山高校天体部が奈良教育大学の天文台で活動しました

 莵原先生の引率のもと、郡山高校の科学部天文班6名が奈良教育大学の信川研究室と天文台を訪れました。

 最初に奈良教育大学学部生の中孝介さんから惑星についてのお話を聞いた後、天文台のドーム内部の見学と星の観察を行いました。

 最初は雲が多く、月が見え隠れするたびに一喜一憂していましたが、後半は雲が少なくなり、木星も鮮明に見え始めたことから、大変充実した観察ができました。9月の発表会に向けて、研究課題を設定するよい機会になりました。

東の空に現れた木星を観察

月のクレーターを観察