2022年1月31日(月)、ESS部がオンライン海外旅行の第2弾を実施しました。先週のウガンダに引き続き、今回はバングラデシュを探検しました。ESS部生徒11名、ALT2名、顧問らがZoomを使って参加し、バングラデシュの市場を訪れました。
案内役は、現地に暮らすホセインさんとサディックさん。日本に長く滞在した経験があり、英語も日本語も堪能なお2人です。

今回の目的は、首都ダッカにあるKawran Bazarと呼ばれる魚市場です。真夜中から朝方にかけて、とんでもない数の人が出入りし、活き活きと商売をしているそうです。私たちが訪れたのは昼間。少し落ち着いた様子のバザールを見学します。

この市場では、様々な食材、日用品が売買されています。

まず目に入るのは、色とりどりの野菜。農家で収穫され、そのまま市場で売られています。日本でもよく見るじゃがいも、ニンジン、ブロッコリー、カリフラワー、にんにくなど。日本と異なるのは、その量。地面に山積みにされた野菜は、1kg単位で売られています。

魚は生きたまま、売られています。ドラム缶ほどの容器に大量の水と魚が泳いでいたり、バケツにはピチピチと跳ねる魚が並べられていたり・・・。

市場の中に進むと、多種多様な香辛料に魅了されます。クミン、コリアンダー、ナツメグ・・・見たこともない色の香辛料も。香りまでこちらまで届いてきそうです。これらを組み合わせ、伝統料理であるカレーを作るのです。バングラデシュのカレーはそれほど辛くなく、素材に応じて香辛料も変えるそうです。チキンカレー、ビーフカレー、豆カレー・・・それぞれの素材に合った香辛料を選ぶそうです。

包丁や工具などの刃物を店先に並べる鍛冶屋さんを見つけました。その裏では、3人の職人さんが、熱した鉄をリズミカルに打って、刃物を作っておられます。

道路に多くの木材を並べているのは家具屋さん。お客さんから、サイズやデザインなどの注文を受けて、家具を作ります。

ある男性が女性と値段交渉をしていました。男性の手には4羽のニワトリ。ニワトリはバタバタと羽を動かしています。値段交渉の末、4羽で約1200円。女性は、「そんなに高いなら買わないわ。」と去っていきました。ガイドのサディックさんによると、ニワトリは生きたまま買い、家庭で捌いて鶏肉にするそうです。「バングラデシュでは冷凍の食品はあまりなく、より新鮮な食べ物を好むんだ。家庭でお肉を捌くのは普通のことですよ。」とサディックさん。
あるお肉屋さんには、大きな肉の塊が天井から吊されていました。その足下を見ると、メ~メ~と鳴いているヤギが10頭ほど。
日本で暮らす私たちにとって、とても衝撃的な光景でした。目の当たりにすると、思わず目をそらしたくなるような光景ですが、私たちもお肉を食べています。日本では、切り身としてパックに入れられスーパーに並べられていますが、私たちが頂いているお肉は「命」なんだと改めて認識できた瞬間でした。

バングラデシュの市場は、多くの人が行き来し、とても活気があり、人々が『生きている』ということが伝わってきました。それぞれの商品の作り手が見え、消費者の顔が見え、コミュニケーションによって売買が成り立っています。売られている商品そのものに「命」が宿っているように見えました。日本で暮らしていると気づかない『モノ』の価値を感じることができたバーチャルツアーでした。
終わった後の生徒たちの表情も、瞳がキラキラしていました。新たな文化に触れ、新たな見方をもつことができた、今回のオンライン海外旅行。バングラデシュをいつか訪れてみたい、バングラデシュ・カレーを食べてみたい、市場を歩いてみたい・・・とワクワクが止まりませんでした。

ホセインさん、サディックさん、とても分かりやすく丁寧で、情報いっぱいのガイドをしてくださり、本当にありがとうございました。

バングラデシュ ホセインさん・サディックさんとのオンライン海外旅行の様子