奈良県立奈良西養護学校 校長 辻  誠

 

本校は、奈良帝塚山の閑静な住宅地に、旧富雄高校の跡地を利用して平成20年4月1日に開校しました。開校当初より、児童生徒、保護者、教職員そして地域の方々など、すべての人々が、「ここにあってよかった奈良西養護学校」と言えるような学校づくりに取り組んできました。

これまでなら秋に、地域の文化的行事として、「奈良帝塚山地区ふれあい文化交流会」が本校を会場に開催され、高等部生徒が舞台発表や授業で製作した物品の販売、さらには受付や清掃などの運営面でも活躍していました。それ以外にも、地域教育協議会のご協力をいただき、ボランティアの皆さんが授業支援を行っていただいていました。コロナ禍により、この2年間は直接的な交流活動はできていませんが、リモートにより本校と小中学校や幼稚園等、また介護施設をつなぎ、間接的ではありましたが笑顔がはじける交流をさせていただきました。
さまざまな機会を通して、児童生徒および教職員・保護者と、地域の方々とのつながりを深めることによって、この地域における共生社会の実現を目指したいと考えております。

これからの時代は予測ができないほど加速度的に社会が変化していくと言われています。そういった変化を柔軟に受け入れながらも、くじけずに自分のペースで少しずつでも前に進んでいける児童生徒を育てたいと考えています。このことから、今年度めざす児童生徒像を『仲間と 元気に 自分らしく あゆむ』としました。児童生徒がたくさんの方々と関わらせていただき、仲間と共にそれぞれの個性を輝かせながら大きく成長できるように教職員一同、日々の教育活動に尽力してまいりたいと思います。