読解力向上プロジェクト
「読解力向上プロジェクト」とは
先生方は、授業中に子どもたちの様子から「教科書に書かれている内容を理解して読めているのだろうか?」という疑問をもったり、テストの答案などから「問いの意味を理解できていないのではないか?」と感じたりしたことはありませんか。このような児童生徒の課題を克服するために、児童生徒の「汎用的基礎読解力」を育成することを目指し、令和5年度から奈良県南部・東部地域をモデル地域として「読解力向上プロジェクト」をスタートしました。
本プロジェクトにおける「汎用的基礎読解力」とは
リーディングスキルの視点に基づいた「読解力向上プラン」
「リーディングスキル(RS)」とは、読むスキルを以下の6分野7項目の要素に分類したものです。
〔参考〕一般社団法人 教育のための科学研究所「リーディングスキルフォーラム2022」研究発表内容
「読解力向上プラン」では、これら6分野7項目からなるリーディングスキルの視点を基に、小学校低学年から中学校までの各学年で指導の際に心がけるべきポイントや取り入れたい活動などを提案しています。
令和5年度における取組
令和5年度は、南部・東部地域の小・中学校及び義務教育学校と、奈良県立教育研究所研究協力校4校において以下のような取組を行いました。
奈良県南部・東部子ども電子図書館(電子書籍・デジタル新聞)を活用した読書活動の推進
読解力向上プロジェクトでは、南部・東部地域の小学5年生から中学3年生の全ての児童生徒に電子書籍のアカウントを配布し、1人1台端末を活用して読書ができるようにしました。また、各小学校及び義務教育学校にデジタル新聞のアカウントを配布し、グループでの調べ学習などに活用できるようにしました。これらを活用した読書活動を推進するために、児童生徒向けの行事も実施しました。
読書活動の推進のために…
多様な種類の本を読むことは、読解力向上のためにも有効だと言われています。朝の読書タイムや各教科等の授業、様々な機会を捉えて子どもたちの読書活動を推進していきたいものです。
読解力向上プランVer.1を意識した授業改善
■南部・東部地域の各学校及び研究協力校において、読解力向上プランVer.1に基づいた授業改善に取り組みました。
研究協力校(香芝市立鎌田小学校、王寺町立王寺北義務教育学校、王寺町立王寺南義務教育学校、野迫川村立野迫川小中学校)においては、読解力向上プランVer.1を意識した研究授業を各学期に1回ずつ実施し、校内で研究を深めるとともに、「教育セミナー2023Part2な・ラボ」や読解力育成部会等を通して他校にも実践を広げました。
★読解力向上プランVer.1をPDFで御覧になりたい方はコチラ
これらの実践の成果をもとに、読解力向上プランVer.2にバージョンアップしました。
読解力向上プランVer.2
★読解力向上プランVer.2をPDFで御覧になりたい方はコチラ
授業モデルについて
授業モデルは、「読解力向上プランの指導のポイント」を意識した授業の例を示したものです。学年や教科等に応じて、取り入れたい活動や指導の際の留意点などを記述しています。
〇授業モデルについて
授業モデルを、RSの視点ごとに示しています。
授業モデルにおける「指導のポイント」は「読解力向上プランVer.2」に示された①~⑰の項目と対応しています。
〇日常的な取組
〇係り受け解析
〇照応解決
〇イメージ同定
〇同義文判定
〇具体例同定
〇推論
■授業モデルについて
授業モデルを作成する際に御活用ください。