令和6年3月26、27日に、東京でフィールドワークを実施しました。
参加者は、「課題研究α」履修者と1・2年生の希望者の計15名です。
1日目は、日本郵便株式会社と東京大学総合研究博物館が協働で運営する、インターメディアテクを訪問しました。東京大学総合研究博物館・特任准教授松原始先生に館内をご案内頂き、展示品の歴史や配置に関する大変興味深いお話を伺いました。松原始先生には、本校の出前講座の講師も務めて頂いております。
その後上野へ移動し、留学生たちと合流してB&Sプログラム(留学生との交流プログラム)を実施しました。生徒5人のグループに留学生が1人加わり、東京国立博物館を訪れました。刀や陶磁器等の日本文化を象徴する美術・工芸品が展示されており、生徒たちは、留学生から展示に関する質問を受け、知っている英語の表現を駆使して説明しました。また、留学生の出身国の文化についても話を聞くことができました。
2日目は少し遠出し、三鷹にある国立天文台とJAXA調布航空宇宙センターを訪問しました。国立天文台では台員の方に案内して頂きながら、100年以上前の電力がなかった時代に使用されていた望遠鏡や、最近まで使用されていた日本最大の望遠鏡を見学しました。またJAXA調布航空宇宙センターでは、案内員の方にご説明頂きながら、施設で現在取り組まれている研究活動について聞いたり、シミュレータで操縦体験をしたりしました。
畝傍高校では「本物」との出会いを大切にしています。今回のフィールドワークでも、生徒たちは多くの「本物」との出会いを通して、貴重な学びを得ることができました。以下は参加した生徒の感想の抜粋です。
・「教授の部屋」をモチーフとした独特な配置は、学術的に分類する博物館とは大きく異なり、見応えがあった。
・能と歌舞伎の展示を見ているときに、留学生が、母国にも同じような芸能があると教えてくれた。共通点を知ることで、逆に相違点を質問することができて、それが印象に残った。
・印象に残ったものは、バングラデシュにある動物の骨から作られた壺の話です。日本の壺との違いに驚きつつも、新しい文化に触れることができました。
・留学生の方に、これはどのように使うのかと聞かれた際、自分も分からなかったため、改めて日本を知ろうと思った良い機会となった。
・国立天文台では、今開発中の望遠鏡が私たちの未来にどう影響するのか今からワクワクした。JAXAでは飛行機の外枠が100円玉と同じ薄さだということに驚き、機体をそれだけの薄さで支えているという日本の技術に感動した。
・今世界では直径30mという今までにないスケールの望遠鏡を作ることを試みているという話が印象的でした。私も将来そんな大きくて夢のある面白いことに携わりたいと感じました。
・自分が閃いたり、感じたことを自分の中だけで終わらせるのではなく、他の人の考えなどとどう繋げていくかが大事だと感じた。
・自分が持っている知識が、他の人に教えることで深まったり、習ったはずのことが実はうろ覚えで、目で見て学び直すことで知識がより深まったりした。そのような経験から、学校で勉強するのに加えて、自分の興味の範囲外の施設にも足を運んでみようと思った。