第2学期始業式 式辞


皆さん、おはようございます。
本日から2学期が始まります。今年はコロナ禍の中での夏休みでしたので、期間も短くなり、感染防止のため何かと制約の多い毎日であったことと思います。
このような中でも、部活動において本校は優秀な成績を残してくれました。日々の練習の成果を出してくれたものと嬉しく思います。

ところで、先日、テニスの錦織圭選手が新型コロナウイルス感染症に感染したというニュースがありました。注意していても感染してしまうというのが、新型コロナウイルスの怖いところです。錦織選手は、大きな大会を控え、十分な感染予防をされていたことと思いますが、それでも感染ということになってしまったと思います。
また、天理大学で新型コロナウイルスのクラスターが発生しました。このことについて、大学に謝罪を求める声が多数届いているとのことです。これに対して、天理市長は「謝罪を求める人たちも正義感から言っているのだと思う。だが、根底にあるのは不安感。その不安感から、他者を排除することによって、自分たちでコロナ禍を深めている。」と語っています。新型コロナウイルスは誰が感染してもおかしくない状況です。感染者を非難しても、何も解決にはなりません。私たちは、身の回りにある情報について冷静に対処し、適切な感染防止を行っていかなければならないと思います。

さて、1学期の終業式では、「結果を振り返り、良い点、改善すべき点の確認をする。振り返ることで、前に進むことができる。」という話をしました。この夏休み、1学期の期間で十分でなかった部分を補うことはできましたか。さらに実力を高めることはできましたか。
2学期は期間も長く、落ち着いて、学習に、部活動に取り組める時期です。2年生、3年生の皆さんは、玄関前に掲示されている「今月の言葉」に昨年11月、
 「計画のない目標は、ただの願い事に過ぎない。」
という言葉が掲示されていたのを覚えていますか。
これは、「星の王子さま」で有名な作家サン・テグジュペリの言葉です。
1年生の皆さんには、入学式の式辞の中で紹介しました。
目標を立てても、何も努力をしないでは、実現するはずもありません。
目標が定まれば、その実現に向けて、計画を立てて取り組みことが大切です。そうすることで、夢が実現するのです。本校の教員は、皆さんの夢が実現するように全力で皆さんを応援します。しかし、皆さんが、まず、計画を立て取組を始めることが必要です。どうか、その第一歩を今日から歩み始めてほしいと思います。
1年生の皆さんは、入学時の向上心を維持できていますか。
2年生の皆さんは、高校3年間のまさに真ん中、中堅学年として学校をリードする学年です。3年生が引退した後のクラブ活動を背負っていく立場です。
3年生は、進路決定、進路実現に向けての集大成となる重要な時期になります。夢を実現(かたち)にしてください。

2学期、皆さん一人ひとりが健康であることを願い、そして、大いなる成長と活躍を遂げてくれることを期待して、第2学期始業式の式辞とします。

令和2年9月1日

校長 八重 幸史