日展の審査員をお務めになるなど、洋画家として第一線でご活躍されている根岸右司先生を講師にお迎えし、中学2年生の全生徒を対象に、文化庁「夢・アート・アカデミー」を実施しました。アカデミー当日は、コロナ対策として、体育館にブルーシートを敷き、生徒と生徒の間隔を十分にとって実施しました。

アカデミーでは、まず根岸先生の自己紹介として、洋画家としてのキャリアや高校の美術教員としての経験などを話され、その後、映像を使いながら、今回のアカデミーのねらいや目標をご提示くださいました。今回の作品のテーマは、「コロナ禍の自分とその先の夢・希望」。生徒たちは、マスクを着用しながら、鏡を見て自画像を描き、マスクや背景に、コロナ禍の自分の気持ちや思い、そしてその先の夢や希望について描きました。作成中は、根岸先生が生徒のそばまで行って丁寧にデッサンのコツや色着けのポイントを指導してくださり、生徒たちは瑞々しい感性を存分に発揮して素敵な作品がどんどん出来上がりました。アカデミーの最後には、それぞれの作品を全員で共有し、生徒たちが自身の作品に込めた思いやポイントをコメントし、根岸先生がそれら一つひとつに丁寧にアドバイスをしてくださいました。

コロナの影響で開催が心配されましたが、文化庁や県教育委員会の方々のお力添えのお蔭で、今年も一流の先生から指導を受け、自分の思いや気持ちをアートで表現する大変貴重な機会を得ることができました。閉塞感を吹き飛ばし、アートのチカラで思いっきり自己表現した生徒たちの表情には潤いとエネルギー、そして達成感が満ちていました。