創立100周年に向けて

奈良県立榛生昇陽高等学校等創立百周年記念事業の実施に向けて-ご挨拶とお願い-

記念事業実行委員会委員長・同窓会長 今井 啓之

 

同窓会員の皆様、学校関係者の皆様、そして日頃ご支援いただいている地域社会の皆様、ご壮健にてお過ごしのことと拝察致します。

さて、本校は大正12年(1924年)4月に設立された宇陀高等女学校をその始まりとし、戦後の学制改革で奈良県立榛原高等学校に改編改称され、平成18年4月の県立室生高等学校との再編統合を経て、現在の県立榛生昇陽高等学へと進展してまいりました。そして来る令和5年(2023年)の春、創立百周年を迎えることとなりました。

かつて私が学んだ懐かしい下井足の校舎・校地は、今は県消防学校、宇陀市役所となり、本校は萩乃里の丘に移転しました。眼下に榛原の町並みを一望し、視線を正面に転じれば西から鳥見山、貝ヶ平山、香酔山、そして大和富士(額井岳)へと続く秀麗な山稜に心を洗われる風光明媚な教育環境。この豊かな環境で学ぶ生徒たちが、教科学習や生徒会活動、部活動などに励む様子を時折垣間見しますが、元気な声で気持ちよくあいさつしてくれる姿に、さわやかさと逞しさを感じ、実に頼もしく思います。また数十年前にもなりますが私自身も保健体育の教師として8年間、この校舎に勤めさせていただきました。担任や生徒会活動を担当し、バスケットボール部、陸上競技部の顧問として国体や近畿・全国インターハイに選手を送った思い出はこの歳になった今も大切に心の中に残しています。46年間、県立学校教員や国立教育施設職員、教育行政職員として人生の大半を勤め、今は思いもよらなかった本校同窓会長の任を負い、まもなく2年を迎えます。現下、3年後に控える創立百周年記念事業の実施に向けて、学校、育友会、榛生会、同窓会の四者が一体となり準備を進めているところです。

 本校は今や介護福祉士・保育士などのエッセンシャルワーカーを多数輩出する、地域に不可欠の高校として福祉社会を支えています。更には高校卒業者や海外の人材にも門戸を開く専攻科を設置し、全国にも類を見ない多様性を持つ教育機関へと発展しつつあります。そして百周年を区切りとするように、翌令和6年4月からは県立大宇陀高等学校と再編統合された奈良県立宇陀高等学校として、百年後の新たな一歩を踏み出すこととなっています。

 過ぎ来し方を回顧するよすが、また本校の未来に贈るエールとして創立百周年記念事業を是非とも意義深く実現したいと念願しています。

 昨今、新型コロナウイルス感染拡大による活動自粛等で儘ならぬ世相となっておりますが、各種記念事業実現に向けての諸準備に、とりわけそのための原資構築に、皆様の物心両面にわたるご協力ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 最後に、同窓会員の皆様、学校関係者、地域社会の皆様のご多幸と今後ますますのご発展、ご活躍を、そして本校が今後百年先まで社会に輝く高等学校でありますことを祈念いたしております。

 

 

 

 

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