令和4年度 3学期終業式 学校長式辞
皆さん、おはようございます。
3月に入ってから暖かい日が続き、春の到来を感じるようになりました。校門前のサクラのつぼみも随分ふくらんできました。まもなく、きれいな花を咲かせてくれることと思います。
3年生は、3月1日に本校を卒業し、次の目標に向かって新しいステージに旅立ちました。以前は、卒業式に在校生も出席してもらっていたのですが、コロナ禍になってから密にならないようにするために、在校生の出席は見合わせています。卒業式では、卒業生から在校生への「答辞」の言葉があります。今年の「答辞」は、各教室に掲示してもらっています。読んでもらっていることと思います。
今日は、皆さんに2年前の卒業式での「答辞」の一部を紹介したいと思います。
「在校生のみなさんに贈りたい言葉があります。
『水滴石を穿(うが)つ』
小さなことでも継続することで大きな結果を生み出すという意味です。毎週月曜日の英単語テスト、各授業の小テスト、一見小さなことですが、努力し続けることで、本番の大きな成果につながります。しかし、小さな努力はその成果がなかなか目に見えないため、時々不安な気持ちになると思います。そんな時は、一人で悩まず、周りの人をたくさん頼ってください。そして、決してあきらめることなく、小さな努力をし続けてください。」
部活動などの練習を続けていると、それまでできなかったプレーが、あるとき急にできるようになったという経験をした人もいると思います。学習面では、そのようなことはなかなか目に見える形で実感することは少ないかと思いますが、学習を継続することで実力が身に付きます。「継続は力なり」です。
本校は、今年度創立60周年を迎えました。60年前の開校当時は校舎もまだ整備されていない状況でしたが、学校設備も整備され、60年の歴史の積み重ねにより伝統と佳き校風ができあがりました。昨年はサッカー部がインターハイ出場を成し遂げ、野球部も夏の選手権奈良大会で準優勝を成し遂げました。どちらも創部以来初めての快挙でした。これも、選手の皆さんの努力の積み重ねの結果だと思います。まさに、『水滴石を穿つ』です。本校の伝統と佳き校風、そして、本校生の活躍に憧れ、今年の高校入試では、志願者が例年にないくらい多く集まりました。4月には、320名の新入生が入学してきます。皆さん、どうか、新入生が憧れる先輩であってください。
最後に、皆さんの1年生、2年生としての1年間が終わります。去年の4月に掲げた目標は達成できましたか。この1年間で達成できたこと、十分にできなかったことをこの時期に確認し、4月からの1年間をどう過ごすか、この春休みに考えてください。そして、『水滴石を穿つ』を実践し、目標に向かってたゆまぬ努力を継続してくれることを願って、3学期終業式の式辞とします。
校長 八重 幸史