今年は、桜の満開はすでに終わってしまいましたが、本校の玄関前には鮮やかな花が咲き誇り、校庭の木々の新緑がまぶしい中での新学期のスタートとなりました。
 新学期は、春の到来とともにワクワクとした気持ちで迎えることが多いのですが、今年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により不安な気持ちで迎えることになりました。第4波といわれる感染拡大が本県でも見られ、昨日はで80人を超える感染者が報告されています。一人ひとりが手洗い、消毒を徹底し、学校がクラスターにならないよいうに十分、気を付けてください。お昼の食事においても、感染防止に努めてください

 コロナ禍で、明るいニュースがあまりなかった中で、今週の日曜日4日に私たちに元気と感動を与えてくれる出来事がありました。
池江璃花子選手の東京オリンピック代表内定です。池江選手は、2016年のリオデジャネイロオリンピックに高校1年生で出場、100メートルバタフライで5位に入賞し、東京オリンピックでの金メダルが期待されていました。
ところが、2年前、2019年2月に白血病であることが判明し、闘病生活が始まりました。その闘病生活を池江選手はツイッターに「思っていたより、数十倍、数百倍、数千倍しんどいです。3日間以上ご飯も食べられていない日が続いています。」と書き込んでいます。抗がん治療で、体重も15キロも減ったそうです。そして、およそ10か月の入院生活などをへて、昨年8月に水泳競技に実戦復帰。今月4日の日本選手権の100メートルバタフライに出場し、見事に優勝されました。
 池江選手は、「自分が勝てるのは、ずっと先のことだと思っていたんですけど、自分がすごくつらくて、しんどくても努力は必ず報われるんだなと思いました」と話しています。
「努力は報われる。」
 努力を重ねた結果は、すぐに出るものもありますが、長い時間を要するものもあります。結果が出るまで、地道に続けることが大切です。3学期の終業式で話をした「継続は力なり」です。3年生の皆さんは明確な将来の自分の姿を、2年生の皆さんはなりたい自分の姿をもっていると思います。その姿に近づくための努力を続けてください。ゴールに向かって、どのような努力を続ければ良いのか、今日、もう一度確認し、新しい気持ちでスタートしてください。

 最後に、明日の入学式では361名の新入生を迎えます。新入生は、期待と不安の中で登校してきます。皆さんは生駒高校の先輩として、「学習も部活動もともに熱心に取り組む、文武両道」「真面目であることが格好いい」「挨拶をしっかりと行う」といった本校の校風を伝えてください。皆さんが行動で後輩たちに示し、後輩たちをリードしてください。
 今日から始まる新しい学年での1年間が、皆さんにとって充実した1年となることを願い、始業式の式辞とします。 

                                                                                         校長 八重 幸史