事業の概要

奈良県教育委員会が、奈良県域で統合型校務支援システムを導入を促進するための実証研究事業です。

 

背景

 将来の変化を予測することが困難な時代を迎え、人々が未来社会を創造的に生きようとし、よりよい社会づくりに前向きな気持ちで参画するための資質・能力を、学校教育でしっかりと育成することが求められ、学習指導要領では、「カリキュラム・マネジメント」や「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善が重要視されています。我が国の学校・教員は、諸外国よりも広範な役割を担い、学校が抱える課題は複雑化・困難化しており、教員勤務実態調査(平成28年度)の集計では、教員の厳しい勤務実態が示されています。

 中央教育審議会「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)(平成29年12月22日)」では、学校における働き方改革による業務の質的転換を図り、限られた時間の中で教員と児童生徒がしっかりと時間を確保するために、教員の長時間勤務の解消及び教育の質の維持向上を図るための具体的な解決策の1つとして、統合型校務支援システムの導入により業務の効率化などを図ることが示されています。また、統合型校務支援システムの調達コストや運用コストを抑制し、統合型校務支援システムの整備の促進を図るための有効な方法の一つとして、都道府県と域内の市区町村との連携により、都道府県単位での統合型校務支援システムの共同調達・運用に向けた取組を進めることが重要であることも示されています。

 平成30年3月1日現在の「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」では、奈良県の統合型校務支援システム普及率は全国と比較して低く、各校における校務の遂行が、現代の技術革新に見合わない状態で効率化が図られていなかったり、学校の環境の差によって校務事務にも差異が生じているという実態があります。さらには、担当者に特定の業務負担が集中すること、担当者の異動時の引継ぎが難しいため年度替わりの業務や運用に支障をきたしていること、学校が変わるとシステムが変わるため業務に関するスキルが積み上がっていかないことなども問題となっています。

 

目的

 奈良県の統合型校務支援システムの導入が全国と比較して遅れているという現状を踏まえ、文部科学省の学校ICT環境整備促進実証研究事業を活用し、奈良県教育委員会が各市町村をとりまとめて協力し、統合型校務支援システムを県内すべての学校に調達・運用することを目指した実証研究を行い、調達方法の在り方やそれに係る事務負担の軽減、運用・保守に係るコストの削減、帳票等の標準化による教員の業務改善について検証することを目的とします。

  奈良県域統合型校務支援システム導入実証研究事業の概要

 

方針

 文部科学省の実証研究として、基本的な考え方や調達は「統合型校務支援システムの導入のための手引き(文部科学省、平成30年3月)」により進めていくこととします。奈良県内のすべての公立小・中・高・特別支援学校に統合型校務支援システムが導入され、自治体・校種を超えてデータを共有ができることを前提とし、その実現のために必要となる教員の業務改善に資するための実態把握、システムやネットワーク等の活用についての実証研究、変容調査等を行い、学校教育の質の向上を目指します。