校長あいさつ

奈良県立奈良高等学校

校長 中野善久

 

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 本校は、大正13年に開校された奈良県立奈良中学校を前身とし、自由で豊かな学びを創造する高等学校として96年にわたる歴史を刻んでまいりました。本校には長い歴史の中で脈々と受け継がれてきた「自主創造」という理念があります。生徒の主体性を重んじる自由で文化的な雰囲気の中で、生徒が未来を豊かに創造していく姿を理想とするものです。校舎の中庭である「竪義の庭」には、ラファエロの「アテネの学堂」をモチーフにしたプラトンとアリストテレスの師弟像があります。豊かな対話を通して学問の奥義を極めることに切磋琢磨する師弟の姿は、本校のリベラルで文化的な校風の象徴となっています。また、スーパーサイエンスハイスクールとして17年目を迎え、地域の中核拠点校として大学や研究機関との連携や海外研修等を通して、先進的な理数教育の充実と国際的視野を具備する科学分野のリーダーの育成を目指す教育にも取り組んでいるところです。
本年度は、入学式で新入生360名を迎え、全校生徒1077名でスタートしました。しかし、新学期が始まって数日後には新型コロナウイルス感染拡大防止のため県立学校が「在宅教育」になり、今日まで生徒たちは家庭において学習を行う日が続いています。生徒たちに対しては、こうした逆境を乗り越えていく力を発揮することを期待するとともに、これまで当たり前のように思っていた、毎日学校に通うという教育の枠組から離れたことで、逆に自分の力で生活を組み立てるという責任感と自律性を高めることができていると前向きに捉えたいと思います。生徒たちは、今こそ「自主創造」の精神を発揮し、やるべきことを自分の中心に据えて、毎日を大切に過ごしてほしいと思います。
今、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、人々の働き方や生活様式、さらには国際連携の枠組みにも変化が見られるなど、社会の有り様が大きく変わろうとしています。そして、その中で苦しい思いをしている人々、様々な分野でこの感染症と闘っている人々が、世界中にたくさんおられます。生徒たちには、その方々に思いを致し、思いやりの気持ちや深い敬意と感謝の念をもって「今、自分に何ができるか、何をしなければならないのか」について真摯に考え、できることから実践していく行動力を期待したいと思います。そして、周囲の状況を敏感に感じ取る豊かな感受性と、将来を見通す深い洞察力を磨き、社会の変化に柔軟に対応していく力を身に付けてほしいと思います。私たち教職員も、そのような生徒たちに心をくばり、全力で支援していく所存です。
厳しい状況が続いています。皆様には大変ご心配をおかけしておりますが、これからも生徒たちが前を向いて力強く歩んでいくために、ご支援、ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

令和2年5月
中 野 善 久

 

 

平成31年4月