1学期始業式 式辞

 今年は、満開のサクラの中での令和4年度第1学期のスタートとなりました。
 新学期は、春の到来とともにワクワクとした気持ちで迎えることが多いのですが、今年は新型コロナウイルス感染症の感染が収まらない状況です。奈良県内でも300人前後の新規感染者が毎日報告されています。感染防止のため手洗いやソーシャルディスタンスの確保に十分気を付けてほしいと思います。特に、お昼の食事においては、感染防止に十分気を付けてください

 さて、昭和38年、1963年4月10日、生駒高校の開校式が行われ、第1回の入学式が挙行されました。今年は、第60回入学式。本校創立60周年の記念すべき年です。
 この60年の年月を通して生駒高校の伝統というものがつくられました。
 伝統とは何か。皆さんならどう説明しますか。
 私の持っている国語辞典には「伝統」を次のように説明しています。
「前代までの、前代とは前の代、以前の時代のことです、前代までの当事者がしてきたことを後継者が自覚と誇りをもって受け継ぐところのもの。」
 この「自覚と誇りをもって受け継ぐ」というところが大切だと思います。

 本校では「挨拶をしっかり行う。」という伝統があります。また、あらゆる場面での「決して途中で諦めたり、へこたれたりしない。最後の最後まで全力で頑張り抜く。」という「樫」の木の精神も伝統となって引き継がれています。さらに、「真面目に一生懸命頑張ることが格好いい。」という考えも引き継がれています。
 この他にも、部活動などでも引き継がれている伝統もあると思います。
 皆さんには本校60年の伝統を引き継ぐとともに、新たな本校の良さを積み上げ、伝統をつくってほしいと思います。

 4月11日の入学式では321名の新入生を迎えます。新入生は、期待と不安の中で登校してきます。皆さんは生駒高校の先輩として、「決して途中で諦めたり、へこたれたりしない。最後の最後まで全力で頑張り抜く。」「真面目に一生懸命頑張ることが格好いい。」「挨拶をしっかりと行う。」といった本校の良き伝統を伝えてください。先輩である皆さんの役割です。皆さんが行動で後輩たちに示し、後輩たちをリードしてください。「自覚と誇りをもって」本校の伝統を後輩に引き継いでください。

 3年生は、高校最後の1年となります。悔いを残さないように取り組んでください。2年生は、学校行事や部活動において中心となって頑張ってもらいたいと思います。今日から始まる新しい学年での1年間が、皆さんにとって充実した1年となることを願い、始業式の式辞とします。

校長 八重 幸史